市場拡大再算定の類似品の運用について
市場拡大再算定対象品の類似品については、「市場規模、薬価基準への収載時期、適応の範囲等を考慮し、市場にお
ける競合性が乏しいと認められるもの」は除くとされており、これまで、再算定対象品が新薬の場合、長期収載品に
ついては、類似品として取り扱っていない。
＜長期収載品を市場拡大再算定の類似品として扱っていない事例（平成28年度改定時）＞
（対象品目）
銘柄名

成分名

薬価収載

後発品

アブラキサン点滴静
注用100mg

パクリタキセル
(アルブミン懸
濁型)

平成22年

無

効能効果
・乳癌
・胃癌、非小細胞肺癌
・治癒切除不能な膵癌

（類似品）
銘柄名

成分名

薬価収載 後発品

タキソテール点
ドセタキセル
滴静注用80mg

平成９年

有

タキソール注射
パクリタキセル
液100mg

平成９年

有

薬価算定の基準

効能効果

類似品としての取り扱い

・乳癌、非小細胞肺癌、胃癌、頭頸部癌
・卵巣癌
効能・効果の範囲、薬価収載時期、市場規模等が対象品と異なり、競
・食道癌、子宮体癌
合性は低いと考えられることから、再算定を⾏わない
・前立腺癌
卵巣癌、非小細胞肺癌、乳癌、胃癌、子宮体癌、再発又は遠
隔転移を有する頭頸部癌、再発又は遠隔転移を有する食道癌、効能・効果の範囲、薬価収載時期、市場規模等が対象品と異なり、競
血管肉腫、進⾏又は再発の子宮頸癌、再発又は難治性の胚細 合性は低いと考えられることから、再算定を⾏わない
胞腫瘍(精巣腫瘍、卵巣腫瘍、性腺外腫瘍)

※後発品の有無、効能効果は再算定当時の情報

第４節 再算定
１ 市場拡大再算定
（３）類似品の価格調整
次のいずれかに該当する既収載品については、別表６に定める算式により算定される額に改定する。ただし、本規定の適用前の価格の方が低い額に改定さ
れる場合は、当該額に改定することとし、（１）又は（２）に該当する既収載品については、（１）又は（２）により算定される額とする。
① 市場拡大再算定の場合
次のいずれかに該当する既収載品（以下「市場拡大再算定類似品」という。）
イ 当該市場拡大再算定対象品の薬理作用類似薬である既収載品
ロ 市場拡大再算定対象品又は市場拡大再算定類似品と組成が同一の既収載品
ただし、市場規模、薬価基準への収載時期、適応の範囲等を考慮し、市場拡大再算定対象品と市場における競合性が乏しいと認められるものを除く。

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