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資料2-3 「がん医療」分野の中間評価(案)について (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64289.html
出典情報 がん対策推進協議会(第92回 10/6)《厚生労働省》
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【分野別施策と個別目標】
2. 患者本位で持続可能ながん医療の提供
(1)がん医療提供体制等
④チーム医療の推進について
<進捗状況の評価>
○アウトカム指標をみると、分野別アウトカム指標はA判定が1指標、中間アウトカム指標はA判定が2指標であり、コア指標(2指標)については
いずれもA判定であった。
○コア指標のうち、中間アウトカム指標として設定されている「主治医以外にも相談しやすいスタッフがいた患者の割合(48.8%→58.4%)」が増加
しており、多職種(医師以外)による相談支援環境の充実は改善傾向にある。
○個別施策(3施策)については、取組が進んでおり、アウトプット指標についてはA判定が4指標、B判定が1指標、C判定が2指標であった。
○令和7年8月1日に「2040年を見据えたがん医療提供体制の均てん化・集約化に関するとりまとめ」を公表し、当該とりまとめにおいて「地域包
括ケアシステムの観点から、患者が住み慣れた地域で質の高い医療を受け続けられるように、集約化の検討が必要な医療を提供する医療、患者の日頃
の体調を把握している身近な診療所・病院のかかりつけ医、訪問看護ステーション、歯科医療機関、薬局、介護施設・事業所等、多職種・多機関との
地域連携の強化がより一層重要となり、関係機関間での情報共有や役割分担を含む連携体制の整備と地域連携を担う人材育成の強化が求められる。」
としており、地域連携体制の強化を推進している。主治医以外にも相談しやすいスタッフがいた患者の割合も改善傾向となっており、取組を評価でき
る。
○緩和ケア診療加算を算定された患者数は増加、栄養サポートチーム加算を算定された患者数は減少しているが、がん患者の栄養管理に関しては、
個別栄養食事管理加算として算定されているという背景も考えられるため、令和5~7年度厚生労働科学研究「がん診療を行う医療機関における支持
療法の質の向上に資する研究」で実施している栄養管理に関する実態把握の結果を踏まえて進捗を評価する。

<がん対策推進協議会として関係学会・団体等と連携してさらに推進が必要と考える事項>
○「栄養サポートチーム加算」を算定している拠点病院等の割合が増加する中、栄養サポートチーム加算の算定回数の利用が減少している
ことについて、患者にとっては「食べられる・栄養を維持できる」ことが治療や日常生活の安心に直結するため、その理由をがん患者の栄養
管理の実態として把握することが必要である。
○「主治医以外にも相談しやすいスタッフがいた」と回答した患者の割合は 48.8%から 58.4%へと増加しており、相談できる環境が広が
りつつある点は評価できる。しかし、依然として 4割以上の患者が主治医以外に相談しやすいスタッフがいなかった。相談相手の不足は、治
療方針の納得感や不安軽減に直結する大きな課題である。改善に向けては、がん相談支援センターやピアサポーターの活用に加え、緩和ケア
チームや栄養サポートチームを患者にとって身近な相談先として位置づけることが有効である。患者や家族が安心して療養生活を送れる支援
につながるよう、医療・心理・栄養など多面的な相談体制の整備を促進することが必要である。

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