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10参考資料1-2 成人用肺炎球菌ワクチンファクトシート[4.9MB] (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70339.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第64回 2/12)《厚生労働省》
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よび医療・介護関連肺炎の調査において、罹患率は 1,280/10 万人年、肺炎球菌性肺炎の罹患率は 227/10
万人年であった。肺炎の検出菌解析において、肺炎球菌は全市中肺炎の 20.0% [95%CI: 17.2, 22.8]、医
療・介護関連肺炎の 12.4% [95%CI: 9.7, 15.1]を占め、最も多く分離された。2023 年の人口動態統計にお
ける肺炎の人口 10 万対死亡者数は 62.5 であった。10 道県における IPD 患者由来菌株の原因血清型解析
において、PCV13 含有血清型の割合は 2014 年~2021 年にかけて減少し、2022 年以降は 25%前後で推
移している。PPSV23 含有血清型のうち PCV13 に含まれない血清型の割合は 2017 年以降に減少傾向で
あり、2023 年は 17.9%であった。肺炎球菌性肺炎症例を対象とした観察研究において、PCV13 含有血清
型の割合は、2011 年~2014 年に 52.7% [95%CI: 45.9, 59.4]であり、2016 年~2017 年に 30.4% [95%CI:
25.5, 35.8]と減少した。PPSV23 含有血清型のうち PCV13 に含まれない血清型の割合は 2011 年~2020
年の期間に変化がなく、2018 年~2020 年に 21.2% [95%CI: 13.8, 30.3]であった。
予防接種の目的と導入により期待される効果、安全性
ワクチン製剤
成人用肺炎球菌ワクチンの導入目的は、死亡に至り得る侵襲性肺炎球菌感染症などの重篤な合併症を
減少させることにある。 WHO は、高齢者へのワクチンプログラム開始より小児期の肺炎球菌結合型ワ
クチン導入と高い接種率の維持が優先されるとした上で、小児期の肺炎球菌結合型ワクチン接種が十分
に行われている国では、地域の疾病負荷や費用対効果等を勘案して、高齢者の定期接種開始も考慮される
としている。日本では 2025 年 1 月現在、PPSV23、PCV15、PCV20 の 3 種類の肺炎球菌ワクチンが使
用されており、含有する血清型に対して免疫を付与する。成人においては、PPSV23、PCV15、PCV20 の
いずれも高齢者や肺炎球菌による疾患に罹患するリスクが高いと考えられる者に対し、肺炎球菌による
感染症の予防を期待して接種される。肺炎球菌ワクチンには莢膜ポリサッカライドワクチンと結合型ワ
クチンがあり、PCV15、PCV20 等の結合型ワクチンはキャリアタンパク質を介して細胞性免疫を含めた
免疫応答が強化され、特に免疫が未熟な小児や免疫抑制状態の成人に効果が期待される。PPSV23 は莢膜
ポリサッカライドワクチンであり、広範な血清型に対応し得るが、免疫反応が弱い場合があり、結合型ワ
クチンがこれを補完する。
効果
PCV15 および PCV20 の免疫原性に関する研究結果は、これらのワクチンが PCV13 と比較して十分
な免疫応答を引き出すことを示している。PCV15 は、PCV13 との比較において、共通する 13 の血清型
に対し非劣性基準、及び追加された 22F、33F に事前に規定された基準を満たし、特に血清型 3 に対して
優れた免疫原性を示した。PCV20 は、60 歳以上の成人において、PCV13 の 13 血清型すべてに対して非
劣性を示し、PCV20 に追加された 7 つの血清型にも十分な免疫応答を示した。再接種や複数回接種に関
しては、PCV15 や PCV20 に関するデータはまだ不足しており、今後の研究が必要である。PCV と PPSV23
の連続接種に関しては、接種間隔を長くすることで免疫原性が改善される可能性が示唆されているが、具
体的な推奨接種間隔に関するデータは限られている。PCV15 および PCV20 の発症予防効果について比
較した研究は現時点では確認できないが、薬事承認の根拠として、免疫原性および免疫橋渡し研究が重要
視されている点は強調される。PPSV23 の有効性については、近年小児 PCV 導入後の血清型置換の影響
により減少傾向にあり、特に非 IPD 肺炎に対する予防効果は低下している。PCV13 に関しては、肺炎球
菌性肺炎に対して一定の有効性が確認されており、PCV15 や PCV20 の将来的な研究成果により、これ
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