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10参考資料1-2 成人用肺炎球菌ワクチンファクトシート[4.9MB] (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70339.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第64回 2/12)《厚生労働省》
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よび免疫橋渡しについて重要視されている点は強調される。
本稿では、以下の 4 項目について、過去のファクトシート発出以降の PCV13 および PPSV23 の知見に
ついて補足する。
1) 国内の疫学研究(PPSV23)
2018 年発出の PPSV23 ファクトシート 13 ページより記載があるように、2005 年から 2009 年にかけ
て、小児用 PCV7 導入前に PPSV23 の有効性について国内で 2 件の RCT が行われており、それぞれ肺
炎全体に対して 44.8%、肺炎球菌性肺炎に対して 63.8%の有効性と 129、市中肺炎による入院率の低下が
有意であることを示した 130。
(なお、この期間における高齢者の非 PCV13 および非 PPSV23 血清型肺炎
球菌性肺炎が症例全体の 25%を占めていた 131。)しかし、血清型分布の変化(14~15 ページ参照)に伴
い、依然 IPD に対しての有効性はあるものの、非 IPD 肺炎に対する PPSV23 の単接種による有効性につ
いては、経時的に低下傾向がみられる。
2011 年 9 月から 2014 年 8 月までの期間で、65 歳以上の高齢者を対象とした test-negative design を用
いた多施設前向き共同研究での PPSV23 ワクチン効果 132 は、すべての肺炎球菌性肺炎に対して 27.4%
[95%CI: 3.2, 45.6]、
PPSV23 血清型に対して 33.5% [95%CI: 5.6, 53.1]、
非 PPV23 血清型に対して 2.0%
[95%CI: -78.9, 46.3]であった。
2013 年 4 月から 2017 年 12 月のデータを用いて解析された結果、PPSV23 血清型 IPD に対する調整
後の有効性は 42.2% [95%CI: 13.4, 61.4]であった 133。研究期間中に成人 IPD 患者から分離された肺炎球
菌のうち、PCV13 血清型の占める割合が 45%から 31%と大幅に減少したにもかかわらず、PPSV23 血清
型 IPD に対する有効性の変化は限定的であり
(47.1% [95%CI: -4.7, 73.3]から 39.3% [95%CI: -2.9, 64.2])、
高齢者集団ではとくにわずかであった(39.9% [95%CI: -28.4, 71.9]から 39.4% [95%CI: -6.1, 65.3])

2010 年 10 月から 2014 年 9 月までに市中肺炎と診断された 65 歳以上を対象とした症例対照研究にお
いて、肺炎球菌性肺炎の調整オッズ比(OR)は PPSV23 ワクチン接種で 0.23 [95%CI: 0.08, 0.66] であ
ったが、全原因による市中肺炎の調整 OR については、PPSV23 ワクチン接種で 0.76 [95%CI: 0.44, 1.32]
と予防効果は低いと考えられた 134。
2016 年 10 月から 2019 年 9 月の間に新たに市中肺炎と診断された患者(≥65 歳) 、740 人 (患者 142
人、対照 598 人)を対象とした多施設症例対照研究において、全原因性市中肺炎に対する肺炎球菌ワクチ
ン接種の調整 OR は 1.31 [95%CI: 0.84, 2.06] であったのに対し、過去 5 年間の PPSV23 ワクチン接種
の調整 OR は 1.33 [95%CI: 0.85, 2.09] であった。過去 5 年間の肺炎球菌性市中肺炎に対する PPSV23
ワクチン接種の調整 OR は 0.93 [95%CI: 0.35, 2.50] であり、全原因肺炎および肺炎球菌性肺炎に対する
PPSV23 の有効性を示すに十分なサンプルサイズではなかった 135。
2) 海外のメタ解析
ⅰ)PPSV23 の有効性
海外においても、PPSV23 は IPD に対する効果は示されているが、肺炎球菌性肺炎に対する効果は過
去よりも低下傾向にあり、これは PCV13 が各国の小児に導入された後から顕著である 135。2013 年コク
ランレビューのメタ解析では 136、IPD に対する有効性が 74%と報告されているが、2018 年のメタ解析
(成人 826,109 人を対象とした 21 件の研究)では、PPSV23 による IPD に対する有効性は認められた
ものの、肺炎球菌性肺炎、および肺炎球菌性肺炎による死亡に対する有意な効果は認められなかった 137。
また、2023 年のメタ解析(2016 年 1 月から 2019 年 4 月までの期間に発表された文献の過去の系統的レ
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