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10参考資料1-2 成人用肺炎球菌ワクチンファクトシート[4.9MB] (25 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70339.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会(第64回 2/12)《厚生労働省》 |
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PCV20 と BNT162b2 あるいは CoronaVac (不活化ワクチン)の同時接種とそれぞれのワクチンの個
別接種では有害事象の頻度に差はなく、同時接種に関連する重篤な有害事象は見られなかった 152,153。
PCV15 および PCV20 と 4 価不活化インフルエンザの同時接種は単独接種と比べて有害事象に差は見ら
れなかった 154,155。これは PPSV23 でも同様であった 153,156。
④ ハイリスク患者における肺炎球菌ワクチン接種の安全性
免疫抑制剤を使用している 18 歳以上の成人を対象とした自己対照研究によると、肺炎球菌ワクチン
(すべての種類の肺炎球菌ワクチン)接種後 90 日以内に基礎疾患(関節性リウマチ、脊椎関節炎、SLE、
炎症性腸疾患)の増悪は認めなかった 157。また PCV15 または PCV20 の接種は、造血幹細胞移植後 3 か
月~9 か月の患者にも重篤な有害事象は認められず、推奨される 158。
HIV 感染者のうち CD4+細胞が 500/ μL 以下で、HIV ウイルス量が 50,000 コピー/mL を超えると
IPD のリスクが高まるとされている 159。米国 VSD を使用した研究によると、PPSV23 を含めた肺炎球菌
ワクチンを HIV 感染者に接種した場合、HIV ウイルス量が 10,000 コピー/mL 超えた場合、蜂窩織炎の
リスクが 1.18 倍上昇するとされる 160。PPSV23 を ART 治療中の HIV 患者に接種した場合にも臨床的に
安全であることが示されている 161。
(5)医療経済学的な観点
2024 年 12 月までに PubMed に掲載された文献のうち、成人用 PCV に関する費用効果分析を実施し
た研究を収集とした。PPSV23 と PCV15 または PCV20 を比較し、質調整生存年(QALY)を効果指標
とする分析を対象とし、小児のみを対象とする研究は除外した。
本レビューの結果を表 4 および表 5 にまとめた。該当する文献は 18 件であり、分析対象国は米国(5
件)
、英国(2件)
、日本(2 件)
、スペイン、イタリア、韓国、アルゼンチン、デンマーク、ノルウェー、
ギリシャ、ベルギー、オランダ(各 1 件)であった。
14 件の分析において、PCV20 は無接種、PPSV23、PCV13+PPSV23、PCV15+PPSV23 といったワ
クチン戦略と比較して費用対効果が良好とされていた。 PCV15 単独は 5 件で PCV20 と比較され、全て
で PCV20 がドミナント(費用が安く、効果が高い)であった。PCV15 単独と PPSV23 との比較は Hoshi
ら(2022)の 1 件で行われており、増分費用効果比(ICER)は 35,020 円/QALY と良好だったが PCV20
と PPSV23 との比較においては PCV20 がドミナントとなっていた。
PCV15+PPSV23 は 11 件で PCV20
と比較され、
そのうち 6 件で PCV20 がドミナントと評価された。他の研究でも PCV20 の ICER は PCV15
+PPSV23 より低く、PCV20 は一貫して費用対効果に優れていた。
但し、多くの研究では、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)および肺炎の発症率、ワクチン効果(VE)推定
値に関する不確実性が主要な課題として報告されており、ワクチン価格、接種率、ブースター接種の有無
に関する仮定が結果に与える影響や、リアルワールドデータの不足、小児ワクチンプログラムの反映不足
なども、モデル精度や結果の一般化可能性に対する制約として挙げられていた。
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別接種では有害事象の頻度に差はなく、同時接種に関連する重篤な有害事象は見られなかった 152,153。
PCV15 および PCV20 と 4 価不活化インフルエンザの同時接種は単独接種と比べて有害事象に差は見ら
れなかった 154,155。これは PPSV23 でも同様であった 153,156。
④ ハイリスク患者における肺炎球菌ワクチン接種の安全性
免疫抑制剤を使用している 18 歳以上の成人を対象とした自己対照研究によると、肺炎球菌ワクチン
(すべての種類の肺炎球菌ワクチン)接種後 90 日以内に基礎疾患(関節性リウマチ、脊椎関節炎、SLE、
炎症性腸疾患)の増悪は認めなかった 157。また PCV15 または PCV20 の接種は、造血幹細胞移植後 3 か
月~9 か月の患者にも重篤な有害事象は認められず、推奨される 158。
HIV 感染者のうち CD4+細胞が 500/ μL 以下で、HIV ウイルス量が 50,000 コピー/mL を超えると
IPD のリスクが高まるとされている 159。米国 VSD を使用した研究によると、PPSV23 を含めた肺炎球菌
ワクチンを HIV 感染者に接種した場合、HIV ウイルス量が 10,000 コピー/mL 超えた場合、蜂窩織炎の
リスクが 1.18 倍上昇するとされる 160。PPSV23 を ART 治療中の HIV 患者に接種した場合にも臨床的に
安全であることが示されている 161。
(5)医療経済学的な観点
2024 年 12 月までに PubMed に掲載された文献のうち、成人用 PCV に関する費用効果分析を実施し
た研究を収集とした。PPSV23 と PCV15 または PCV20 を比較し、質調整生存年(QALY)を効果指標
とする分析を対象とし、小児のみを対象とする研究は除外した。
本レビューの結果を表 4 および表 5 にまとめた。該当する文献は 18 件であり、分析対象国は米国(5
件)
、英国(2件)
、日本(2 件)
、スペイン、イタリア、韓国、アルゼンチン、デンマーク、ノルウェー、
ギリシャ、ベルギー、オランダ(各 1 件)であった。
14 件の分析において、PCV20 は無接種、PPSV23、PCV13+PPSV23、PCV15+PPSV23 といったワ
クチン戦略と比較して費用対効果が良好とされていた。 PCV15 単独は 5 件で PCV20 と比較され、全て
で PCV20 がドミナント(費用が安く、効果が高い)であった。PCV15 単独と PPSV23 との比較は Hoshi
ら(2022)の 1 件で行われており、増分費用効果比(ICER)は 35,020 円/QALY と良好だったが PCV20
と PPSV23 との比較においては PCV20 がドミナントとなっていた。
PCV15+PPSV23 は 11 件で PCV20
と比較され、
そのうち 6 件で PCV20 がドミナントと評価された。他の研究でも PCV20 の ICER は PCV15
+PPSV23 より低く、PCV20 は一貫して費用対効果に優れていた。
但し、多くの研究では、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)および肺炎の発症率、ワクチン効果(VE)推定
値に関する不確実性が主要な課題として報告されており、ワクチン価格、接種率、ブースター接種の有無
に関する仮定が結果に与える影響や、リアルワールドデータの不足、小児ワクチンプログラムの反映不足
なども、モデル精度や結果の一般化可能性に対する制約として挙げられていた。
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