令和６年大規模災害対応の事後検証報告書

全国知事会 危機管理・防災特別委員会では、平成30年に発生した西日本豪雨、北海
道胆振東部地震を契機に、被災都道府県の協力の下で、前年に発生した大規模災害へ
の対応について検証結果をとりまとめ、国に対する要請活動につなげてきた。
令和６年は、年初の１月１日に最大震度７の巨大地震が能登地方を襲い、甚大な被
害が発生した。
また風水害においても、近年毎年のように全国各地で線状降水帯の影響等による深
刻な被害が頻発している。令和６年７月には、梅雨前線の影響により、秋田県と山形
県を中心とした記録的な大雨により大きな被害が発生し、同県に災害救助法が適用さ
れた。８月には、台風第10号が鹿児島県に上陸し、暴風特別警報等が同県で発表され、
九州地方から東海地方にかけて大きな被害が発生した。９月には、台風第14号から変
わった低気圧の影響で線状降水帯が発生し、石川県に大雨特別警報が発表され、大地
震との複合災害による深刻な被害が発生した。
危機管理・防災特別委員会では、令和６年中に発生した風水害や地震で大きな被害
を受けた被災県の協力を得て、事後検証を行った。また、その他の都道府県から、災
害対応の準備活動等を通じて得た意見や要望等についても調査を行った。本報告書は、
その概要をまとめたものである。被災県の協力に感謝するとともに、本検証結果に基
づく提言をとりまとめ、国への要請を行うとともに、検証で得られた教訓や課題を踏
まえ、いつ起きてもおかしくない大規模災害への備えの一助としたい。

１ 被災県から提出があった事項
各府県から、検証結果の報告があった。
○ 令和６年７月24日からの大雨【秋田県】
○ 令和６年７月25日からの大雨【山形県】
○ 令和６年能登半島地震による災害【新潟県】
○ 令和６年能登半島地震【石川県】
○ 令和６年奥能登豪雨【石川県】
○ 令和６年能登半島地震【富山県】
○ 令和６年１月23日からの大雪【岐阜県】
○ 令和６年台風第10号【岐阜県】
上記以外の都道府県からも、災害対応力強化に向けた課題と国への要望事項につい
て、多数の意見の提出があった。
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災害対応に関わる課題と各都道府県で共有すべき事項
各都道府県から、災害対応や準備活動を通じて、課題と考える事項、都道府県間で
共有すべき事項として、次のような意見があった。
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