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経済財政運営と改革の基本方針2025 ~「今日より明日はよくなる」と実感できる社会へ~(令和7年6月13日閣議決定) (46 ページ)

公開元URL https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2025/decision0613.html
出典情報 経済財政運営と改革の基本方針2025(6/13)《内閣府》
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(予防・健康づくり、重症化予防)
世界最高水準の健康寿命を誇る我が国の高齢者は、労働参加率や医療費でみても若返っ
ており、こうした前向きな変化を踏まえ、更に健康寿命を延伸し、Well-beingの向上を図
り、性別や年齢に関わらず生涯活躍できる社会を実現する。データヘルス計画に基づく保
険者と事業主の連携した取組(コラボヘルス)や保険者の保健事業でのICTを活用した
エビデンスに基づくPHRや健康経営と共働した効果的な取組を支援するほか、働き盛り
世代の職域でのがん検診を広く普及するため、受診率や精度管理の向上の取組を更に推進
する。AMEDのプライマリヘルスケア・プラットフォーム等を通じた支援により、エビ
デンスに基づくヘルスケアサービスを普及する。糖尿病性腎症の重症化予防等の大規模実
証事業を踏まえたプログラムの活用を進める。高齢者の社会参加促進や要介護認定率の低
下に向け、データを活用したエビデンスに基づく取組として、地域の多様な主体の連携協
力や、成果指向型の取組等による効果的な介護予防やリハビリテーションを充実する。
(創薬力の強化とイノベーションの推進)
政府全体の司令塔機能の強化を図りつつ、医薬品業界の構造改革を進めるとともに、
「健
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康・医療戦略」 に基づき、創薬エコシステムの発展やヘルスケア市場の拡大、創薬力の基
盤強化に向け、一体的に政策を実現する。新規ファースト・イン・ヒューマン試験実施施
設など、国際水準の治験・臨床試験実施体制を整備する。MEDISO228・CARISO229
の体制を強化し、ヘルスケアスタートアップを強力に支援するほか、革新的医薬品等実用
化支援基金の対象を拡充することを検討し、創薬シーズの実用化を支援する。国民負担の
軽減と創薬イノベーションを両立する薬価上の適切な評価230の実施、承認審査・相談体制
の強化、バイオ医薬品を含む医薬品の製造体制の整備や人材育成・確保により、国際水準
の研究開発環境を実現し、ドラッグラグ/ロスの解消やプログラム医療機器への対応を進
めるほか、PMDAの海外拠点を活用し、薬事相談・規制調和を推進する。大学、ナショ
ナルセンターと医療機関が連携して担う実証基盤を整備するなど産業振興拠点機能及び開
発後期や海外展開に向けた研究開発支援を強化し、治療機器やプログラム医療機器を始め
とした日本発の医療機器の創出を促進する。
医薬品の安定供給に向け、抗菌薬等のサプライチェーンの強靱化や取り巻く環境の変化
を踏まえた持続可能な流通の仕組みの検討を図るとともに、感染症の流行による需要の急
激な増加といったリスクへの対策を講じ、基礎的な医薬品等231の足元の供給不安に対応す
る。さらに、少量多品目構造解消に向けた後発医薬品業界の再編を推進するほか、バイオ
シミラーについて、国内生産体制の整備及び製造人材の育成・確保を着実に進め、使用を
促進する。当初の医師の診断や処方に基づき症状の安定している患者が定期的に服用する
医薬品や、低侵襲性検体である穿刺血を用いる検査薬を含む医薬品・検査薬の更なるスイ
ッチOTC化など、具体的な工程表を策定した上でセルフケア・セルフメディケーション
を推進しつつ、薬剤自己負担の見直しを検討する。全ゲノム解析を推進し、2025年度の事
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令和7年2月18日閣議決定。
医療系ベンチャー・トータルサポート事業(MEDical Innovation Support Office)。
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介護分野におけるMEDISOと同様の相談窓口(CARe Innovation Support Office)。
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2024・2025年度薬価改定において新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象となる革新的新薬について薬価を基本的に維
持したことを念頭に置いた革新的新薬の特許期間中の対応に関する創薬イノベーション推進の観点からの検討等。
231
日本薬局方収載医薬品の一部を含む。
228

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