会議資料 (110 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58149.html |
出典情報 | 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第32回 5/23)《厚生労働省》 |
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されているので本剤投与前に心血管障害の有無を確認することが
必要となる。
本剤禁忌として、上述したように①不安定狭心症、⓶心不全、③
コントロール不良の不正脈とコントロール不良な高血圧の患者、低
血圧、⓸最近 3 ケ月以内の心筋梗塞患者、⑤脳梗塞・脳出血も既往
歴が 6 ケ月以内にある患者が挙げられている。
また併用注意薬として、CYP3A 阻害薬、と CYP3A4 誘導体、HIV
プロテアーゼ阻害薬、αブロッカー、CCB、ACE 阻害薬、ARB な
どの降圧薬、カルベリチド(心不全治療薬)、ベルイシグアド(心不
全治療薬)の併用も血圧低下を来す場合があり注意が必要である。
【対象疾患の観点から】
日本人の年代別(20 歳から 79 歳)の男性を対象にした EHS
(erection hardnessScore : 勃起の硬さスケール)での調査で、グ
レード2以下の挿入に不十分な状態を ED と考えると 30.9%が該
当する。2020 年の国勢調査から概算しますと、日本人男性の 1,401
万が ED と推測される。 ED を来しやすい疾患を上げると1)糖
尿病、2)高血圧、3)虚血性心疾患、4)慢性腎臓病、5)肥満
と睡眠時無呼吸症候群、6)うつ病、7)歯周病8)神経疾患(パ
ーキンソン病、脳卒中など)、9)前立腺がん治療後です。ED の背
景にある疾患は多彩である。また薬剤関連性 ED として、利尿薬、
β遮断薬、カルシウム拮抗薬が挙げられる。ED 患者を 1400 万人
と推測し、その内 50%が上記疾患を有すると考え、薬剤希望者を
20%と仮定すると 140 万人が、副作用を起こしやすい疾患を有し
ながら内服することになる。イベント増加が危惧される。
【適正使用の観点から】
タダラフィル市販後の自発報告において、心筋梗塞・心突然死・
心室性不整脈・脳出血・TIAなどの重篤な心血管障害が服用後に
発現している。これらの事象は、心血管障害にリスクファクターを
有する患者に起こっており性行為中、性行為後に認められている。
タダラフィル内服による、非動脈炎性前部虚血性視神経症
(NAION)の発現が報告されている。視力低下や視力喪失の原
因となり、NAIONの危険因子である、糖尿病、高血圧、冠動脈
障害、脂質異常症、喫煙を有している患者に認められる。
本剤との因果関係は明らかではないが、痙攣、急激な聴力低下、
突発性難聴が報告されている。
過量内服などにて持続勃起症(6 時間以上持続する痛み)が報告
されており処置しないと壊死をきたす場合があり、緊急に泌尿器科
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