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【資料2-3】厚生労働科学研究の成果に関する評価(案)(令和6年度報告書) (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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令和6年度

地域医療基盤開発推進研究事業「成果に関する評価」
(325,800 千円)

1.研究事業の概要
少子高齢化など医療を取り巻く環境が変化する中、豊かで安心できる国民生活を実現
するため、地域の実情に応じた医療提供体制の構築、医療人材の育成・確保、医療安全
の推進、医療の質の確保等の課題の解決に資する研究を実施している。

2.研究事業の成果
医療提供体制の構築や医療人材の育成・確保等に向けた様々な成果が得られた。例え
ば、DMAT 活動要領をはじめとした各種計画の改定に向けた資料の作成、法医学領域にお
ける多職種連携等の事例に関する実態の把握、医師偏在対策に関しての総合診療キャリ
ア選択促進因子の実態解明などの成果が得られた。なお、HL7 FHIR を用いた汎用性の高
い情報利活用の方法論の確立と実装に向けた課題整理と対応策の検討に関する研究で
は、HL7 FHIR を用いた医療情報の利活用の仕組みの提案等の成果までは得られなかっ
た。

3.成果の評価
本研究事業は、85 歳以上の高齢者の増加や生産年齢を含めた人口の減少や医療ニーズ
の多様化・高度化により、医療を取り巻く環境が大きく変化している中、患者の状態に
応じた適切な医療を地域において効果的かつ効率的に提供できる医療提供体制の構築に
向け、様々な研究が実施されており、必要性が高い。
また、原則として研究期間を2年以下とすること、進捗管理が適切に行われていること
など、効率的に研究が行われている。
さらに、多くの研究課題の成果が行政施策に反映されている。具体的には、医療計画の
策定に関して必要な指標例や医療安全の推進に必要な基礎資料等の作成に活用されてお
り、有効性が高いと評価できる。

4.改善すべき点及び今後の課題
本研究事業では、政策上の課題を解決するため、これまで多くの調査や検証が実施され
てきた。今後も、過去の研究成果や、同一研究課題においてすでに得られた研究成果を
踏まえた上で、研究を遂行するべきである。また、成果が不十分とされた点もあること
を踏まえ、政策に活用していく必要がある。
例えば、「HL7 FHIR を用いた汎用性の高い情報利活用の方法絵論の確立と実装に向け
た課題整理と対応策の検討に関する研究」(令和6年度)については、令和6年度には
利活用する対象情報を絞ることが進まなかったが、医療現場等におけるニーズが高い研
究内容であること等を踏まえ、今後はより具体的な情報を絞ったうえで仕組みの提案ま
でに繋げていくことが望ましい。
さらに、本研究事業の成果が広く地域医療の現場等に周知され、医療体制の充実や新た
な医療情報通信技術の普及、人材育成の促進等に活用されるよう、実用性を高めるよう
な取組を引き続き推進するべきである。
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