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【資料2-3】厚生労働科学研究の成果に関する評価(案)(令和6年度報告書) (50 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》 |
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令和6年度
肝炎等克服政策研究事業「成果に関する評価」
(266,175 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業は、肝炎対策基本法・肝炎対策基本指針の趣旨に則り、国内最大級の感染症
である肝炎の克服に向けた対策を総合的に推進するため、基盤となる疫学研究や、診療体
制や社会基盤の整備、偏見・差別の防止等を目標に、肝炎に関する行政課題を解決するた
めの研究を推進する。
2.研究事業の成果
①NDB データ等を用いた 2020 年時点での肝炎ウイルス感染者数やB型・C型肝炎受療中
患者数の患者背景・地域・受療内容別の算出、②肝がん・重度肝硬変患者の NCD データを
用いたレジストリシステムの活用及び応用、③ナッジ理論の応用による肝炎ウイルス検査
受検率の向上、④肝炎医療コーディネーターの活動補助資材の開発、⑤肝炎啓発のエデュ
テインメント資材の機能検証、⑥差別・偏見解消のための若年層への肝炎授業を含めた啓
発資材開発、⑦地域連携ネットワークを用いた良質な肝炎診療のモデルケースの創出、な
どの成果が得られた。特に①・②・⑥については、当初の計画を上回る優れた成果であり、
肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の推進や肝炎ウイルス感染に対する差別・偏見の解
消に多大な貢献が期待される。なお、中間・事後評価委員会で低得点であった研究課題は
ない。
3.成果の評価
肝炎対策基本法及び、同法に基づく肝炎対策の推進に関する基本的な指針において、肝
炎対策を総合的に推進するための基盤となる行政的な課題を解決するために必要な研究
を進める必要がある。このため、受検促進、適切な肝炎医療の推進、新たな感染や偏見・
差別の防止、地域における診療連携体制の構築、疫学研究、肝炎対策の評価といった肝炎
総合対策に対して幅広く研究が実施された。
これらの成果は、肝炎ウイルス患者の円滑な受検・受診・受療の促進、肝炎についての
知識の普及に関わる資材の開発、社会の多様性や地域の実情に応じた肝炎総合対策を実施
していくために重要である。
4.改善すべき点及び今後の課題
我が国には依然多くの肝炎ウイルスキャリアが存在し、ウイルス性肝炎の排除を目標と
している。肝疾患実態把握のため、NDB データ等の解析や、肝炎ウイルスキャリア、肝炎
ウイルス検査受検率、肝がん死亡率等の把握等、肝炎対策基本指針の令和9(2027)年の
改正に向けたエビデンスデータの蓄積が重要であり、効率的・合理的な行政施策のための
全国規模の疫学調査を継続すべきである。
また、全国の肝炎医療の均てん化については、地域における病診連携推進や効果的な肝
炎対策の実施を行っていくことが課題として挙げられ、各指標の比較に全国的なデータ把
握が必須となる。肝炎総合対策を客観的に評価する指標の継続的な運用によって、拠点病
院等の肝炎医療の提供体制及び都道府県の実施する肝炎対策に関する事業の改善を図る
47
肝炎等克服政策研究事業「成果に関する評価」
(266,175 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業は、肝炎対策基本法・肝炎対策基本指針の趣旨に則り、国内最大級の感染症
である肝炎の克服に向けた対策を総合的に推進するため、基盤となる疫学研究や、診療体
制や社会基盤の整備、偏見・差別の防止等を目標に、肝炎に関する行政課題を解決するた
めの研究を推進する。
2.研究事業の成果
①NDB データ等を用いた 2020 年時点での肝炎ウイルス感染者数やB型・C型肝炎受療中
患者数の患者背景・地域・受療内容別の算出、②肝がん・重度肝硬変患者の NCD データを
用いたレジストリシステムの活用及び応用、③ナッジ理論の応用による肝炎ウイルス検査
受検率の向上、④肝炎医療コーディネーターの活動補助資材の開発、⑤肝炎啓発のエデュ
テインメント資材の機能検証、⑥差別・偏見解消のための若年層への肝炎授業を含めた啓
発資材開発、⑦地域連携ネットワークを用いた良質な肝炎診療のモデルケースの創出、な
どの成果が得られた。特に①・②・⑥については、当初の計画を上回る優れた成果であり、
肝がん・重度肝硬変治療研究促進事業の推進や肝炎ウイルス感染に対する差別・偏見の解
消に多大な貢献が期待される。なお、中間・事後評価委員会で低得点であった研究課題は
ない。
3.成果の評価
肝炎対策基本法及び、同法に基づく肝炎対策の推進に関する基本的な指針において、肝
炎対策を総合的に推進するための基盤となる行政的な課題を解決するために必要な研究
を進める必要がある。このため、受検促進、適切な肝炎医療の推進、新たな感染や偏見・
差別の防止、地域における診療連携体制の構築、疫学研究、肝炎対策の評価といった肝炎
総合対策に対して幅広く研究が実施された。
これらの成果は、肝炎ウイルス患者の円滑な受検・受診・受療の促進、肝炎についての
知識の普及に関わる資材の開発、社会の多様性や地域の実情に応じた肝炎総合対策を実施
していくために重要である。
4.改善すべき点及び今後の課題
我が国には依然多くの肝炎ウイルスキャリアが存在し、ウイルス性肝炎の排除を目標と
している。肝疾患実態把握のため、NDB データ等の解析や、肝炎ウイルスキャリア、肝炎
ウイルス検査受検率、肝がん死亡率等の把握等、肝炎対策基本指針の令和9(2027)年の
改正に向けたエビデンスデータの蓄積が重要であり、効率的・合理的な行政施策のための
全国規模の疫学調査を継続すべきである。
また、全国の肝炎医療の均てん化については、地域における病診連携推進や効果的な肝
炎対策の実施を行っていくことが課題として挙げられ、各指標の比較に全国的なデータ把
握が必須となる。肝炎総合対策を客観的に評価する指標の継続的な運用によって、拠点病
院等の肝炎医療の提供体制及び都道府県の実施する肝炎対策に関する事業の改善を図る
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