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【資料2-3】厚生労働科学研究の成果に関する評価(案)(令和6年度報告書) (48 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59644.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第145回 7/16)《厚生労働省》
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令和6年度

エイズ対策政策研究事業「成果に関する評価」
(793,625 千円)

1.研究事業の概要
エイズに関する研究を総合的に実施することにより、新規 HIV 感染者数及び検査を受け
ないままエイズを発症してから報告される HIV 感染者の割合を減少させる。また HIV 感
染者・エイズ患者及び血友病患者に対して全国で適切な医療を提供できる体制を整備す
ること、さらに HIV 訴訟の和解を踏まえた恒久対策の一環として必要な研究成果を得る
ことを目的とする。

2.研究事業の成果
〇HIV 検査体制について、受検者にとっても医療従事者にとってもより受検/施行可能な検
査の導入を進めるためのマニュアルを作成した。
〇非エイズ関連悪性腫瘍の早期発見のため「癌スクリーニング方法に関する手引書」を作
成した。
〇生活習慣病・加齢疾患を合併し救急搬送を必要とする血友病患者への対応として、
「止血
機能異常症のある患者の救急対応ガイド(第 3 版)
」を作成した。

3.成果の評価
HIV 感染者・エイズ患者の早期発見・早期治療や全国で適切な医療を提供できる体制の
整備に資する成果が得られた。患者の治療経過を良好にすることや QOL の向上など多面的
な救済が期待される。また患者本人のみならず他者への二次感染予防や医療費の削減効果
が期待できる。
班会議に厚生労働省の担当官が参加し進捗管理が行われた。また、「エイズ対策研究事
業の企画と評価に関する研究」班によりエイズ事業の各研究代表者による研究発表会を実
施した。これにより研究の重複や間隙の発生が防止され、効率的に研究がなされた。
本研究事業の成果は次期エイズ予防指針の改正に向けた検討に活用されており、総合的
にエイズ対策を推進するために必要な事業である。

4.改善すべき点及び今後の課題
HIV 感染者及びエイズ患者の早期発見・早期治療開始に有効な研究成果が得られてはい
るが、日本ではエイズを発症してから報告される HIV 感染者の割合は依然として約3割
で、減少傾向が認め難い。その問題解決のため信頼できる郵送検査キットを利用した新
たな HIV 検査体制の構築や、HIV 検査や医療にアクセスしやすい体制の構築に関する研究
を推進すべきである。

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