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2025年6月12日 全国保険医団体連合会 記者会見資料 (3 ページ)

公開元URL https://hodanren.doc-net.or.jp/wp-content/uploads/2019/09/250612_press.pdf
出典情報 全国保険医団体連合会 記者会見(6/12)《全国保険医団体連合会》
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入院医療機関の物価高騰に関する緊急影響調査
全国保険医団体連合会
調査概要
当会では、2月に医療機関の経営状況について緊急調査を行いました。調査では、物価高騰によ
る影響、診療報酬改定後の状況、持ち出ししてでも賃上げせざるを得ない医療機関の逼迫した経営
現状が明らかになりました。
今回は計 4,658 件の医療機関のうち、入院医療機関 674 件(14%)の病院・有床診療所に特化し
て調査結果を分析しました。
(1)

診療報酬改定後の医療機関収入(昨年1月と比較して) 「下がった」55.5%

回答医療機関の 55.5%・372 件が、昨年1月と比較して診療報酬改定後の収入が「下がった」と
回答しました。
「下がった」と回答した医療機関の収入減少の幅は、10%以上が 31.7%・118 件と
なり、経営の厳しい現状が見えます。
(2)

光熱費・材料費など診療報酬改定で「補填できていない」95.4%

光熱費・材料費等の経費は、診療報酬改定で物価高騰分が「補填できていない」と 95.4%・643
件が回答しました。物価高騰により、光熱費や必要な医療材料など、あらゆる物が大幅に値上がり
しています。特に入院医療機関では入院患者のために経費が増え、すべて入院料という点数で賄っ
ている以上、大幅な引き上げが不可欠です。
(3) 人件費が診療報酬改定で「補填できていない」92.9%
人件費が診療報酬改定で「補填ができていない」と 92.9%・626 件が回答しました。
4月の診療報酬改定では、
「ベースアップ評価料」が導入され、多くの病院で算定しているもの
の、患者減や物価高騰などの影響で医療機関の収支は最終的に赤字です。
(4)

光熱費・材料費等、人件費の補填が診療報酬で出来ていない理由

(2)、(3)の問について、
「診療報酬で補填が出来ていない理由」を自由記述で尋ねました。多数
の医療機関で「物価高で材料費や光熱費が上がっているから」と物価高騰の影響が色濃く出ていま
す。一方で、他業種との関係やスタッフ確保のために「人件費は上げなければならない」との声が
寄せられています。また、コロナ後未だに患者が戻って来ていないなどの理由で大幅な減収になっ
ている現状も明らかになりました。
また、電子カルテやレセコン、オンライ資格確認導入による費用増加など「医療 DX」に関連する
費用増も重なり、医療機関の経営を圧迫しています。
人件費に関しては、そもそも医療機関は、
「スタッフ確保が難しく常に人手不足の状態」という悲
痛な訴えがあります。
「ベースアップ評価料」については、職種が限定されている点について「課題
だ」という意見が多数寄せられました。合わせて、「ベースアップ評価料」を算定しても最終的に
は、物価高騰や患者減で医療機関収入が赤字になり、経営が厳しいと困り果てている現状です。

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