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資料1-2-10診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (40 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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168 エーラス・ダンロス症候群
○ 概要
1.概要
エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos syndrome:EDS)は、皮膚、関節、血管など全身的な結合組織
の脆弱性に基づく遺伝性疾患である。その原因と症状から、6つ 13 の主病型病型(古典型、関節型類古典
型、心臓弁型、血管型、後側彎型関節(過可動)型、多発関節弛緩型、皮膚脆弱型、後側彎型、脆弱角膜
症候群、脊椎異形成型、筋拘縮型、ミオパチー型、歯周型)に分類されており、全病型を合わせた推定頻度
は約1/5,000 人とされている。さらに、最近、難治性疾患克服研究事業研究班において見出し、疾患概念を
確立した「D4ST1 欠損に基づく EDS(DDEDS)」を含め、新たな病型が発見されている。
病型

遺伝形式

原因遺伝子

頻度

古典型 EDS(Classical EDS; cEDS)

AD

COL5A1, COL5A2 等

1/20,000

類古典型 EDS(Classical-like EDS; clEDS)

AR

TNXB



心臓弁型 EDS(Cardiac-valvular EDS; cvEDS)

AR

COL1A2



血管型 EDS(Vascular EDS; vEDS)

AD

COL3A1 等

1/50,000

関節(過可動)型 EDS(Hypermobile EDS; hEDS)

AD

不明

1/5,000-20,000

多 発 関 節 弛 緩 型 EDS ( Arthrochalasia EDS;

AD

COL1A1, COL1A2



皮膚脆弱型 EDS(Dermatosparaxis EDS; dEDS)

AR

ADAMTS2



後側彎型 EDS(Kyphoscoliotic EDS; kEDS)

AR

PLOD1, FKBP14



脆 弱 角 膜 症 候 群 ( Brittle cornea syndrome;

AR

ZNF469, PRDM5



AR

B4GALT7,

aEDS)

BCS)
脊椎異形成型 EDS(Spondylodysplastic EDS;

B3GALT6, 稀

SLC39A13

spEDS)
筋 拘 縮 型 EDS ( Musculocontractural EDS;

CHST14, DSE



AD, AR

COL12A1



AD

C1R, C1S



AR

mcEDS)
ミオパチー型 EDS(Myopathic EDS; mEDS)
歯周型 EDS(Periodontal EDS; pEDS)

表:2017 年に発表されたエーラス・ダンロス症候群(EDS)の国際分類・命名法。AD:常染色体顕性遺伝(優性遺
伝)、AR:常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)。
2.原因
コラーゲン分子又はコラーゲン成熟過程に関与する酵素の遺伝子変異に基づく。古典型 EDS は V 型コラ
ーゲン遺伝子(COL5A1、COL5A2)遺伝子変異により、Ⅰ型コラーゲン遺伝子(COL1A1)、AEBP1 遺伝子
の変異により、類古典型 EDS はテネイシン遺伝子(TNXB)変異、心臓弁型 EDS はI型コラーゲン遺伝子
(COL1A2)変異、血管型 EDS は III 型コラーゲン遺伝子(COL3A1)遺伝子変異より、後側彎型 EDS はコラ
ーゲン修飾酵素リジルヒドロキシラーゼ(PLOD)遺伝子変異に変異より、多発関節弛緩型 EDS はI型コラー

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