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身寄りのない患者を取り巻く社会的課題についての研究 報告書 (42 ページ)

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出典情報 身寄りのない患者を取り巻く社会的課題についての研究 報告書(9/24)《日本医療ソーシャルワーカー協会》
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・当院は身寄りのない患者の救急搬送や転院してくるケースが多く、中には体動困難、認知症の
方も多数入院してきます。入院した時点で行政に連絡し、生活保護等の相談をすることが多い
のですが、直接窓口に来て手続きして下さいと言われますが、患者が行くことは不可能です。
できれば行政の方が病院に来ていただけるとありがたいです。
・患者側の立場に立って、前例にこだわらず対応していただきたい。また、そのような仕組みを
作っていただきたい。現在はあまりしっかりとした仕組みのない中で、担当する自治体職員の
経験や力量によって対応が異なり、相談する側は戸惑います。
・土・日・祝など休日に緊急で入院される場合もあり、その場合、自治体への連絡が週明けにな
るなど対応が遅くなるので、電話受付だけでも休日体制を整えてほしい。

「死亡時・死後対応の改善」(n=70)
・遺体の引き取りから葬儀までを担っていただけると、保証人が不在でも受け入れする幅が広が
ります。入院費は最悪入らなくても、亡くなった後のフォローがあれば、対応が全く変わって
くると思います。
・行旅病人及行旅死亡人取扱法が市の生活福祉課で対応していただきますが、事象がゴールデン
ウィーク中や年末年始に発生し、対応に苦慮した。ケースワーカーとの連絡がなかなかとれ
ず、ご遺体の搬送に 1 日かかりました。
・死亡時対応を夜間でも対応できるようにしてもらいたい。
・生活保護受給の有無を問わず、身寄りなくお亡くなりになった場合は、ご遺体の引き取りをお
願いしたい(遺留品も一緒に引き取ってほしい)

・亡くなった後の対応をもっと柔軟にスムーズに行ってほしい。

「情報照会対応の改善」(n=49)
・行政側の立場や個人情報保護の課題がある旨は、重々理解はしています。ただ、重症で運ばれ
てきた患者さんと病院職員だけが困り果て、我々には何の職権もない訳です。(中略)近年、身
寄りのない方が増え、医療ソーシャルワーカーも知り得る情報から探偵のようなことをしてい
ることも多いですので、是非お力を貸して下さい。
・個人情報保護の問題なのは分かりますが、親族情報を教えられないなら代わりに連絡を取るな
どの対応はしてもらいたい。
・患者が入院している病院であっても、個人情報保護の観点から介護保険の情報を教えてくれな
いこともあり、柔軟な対応をお願いしたい。
・個人情報保護の観点から簡単に判断できないことも理解していますが、入院中にした手続き
(住民票、戸籍の請求、介護保険の負担額関連等)の通知を、住所地に送る運用についてはも
う少し柔軟にしてほしい。市によっては対応してくれるところもあり、可能だと思います。

「相談窓口の明確化・一本化」(n=44)
・生活保護の場合は対応してもらえるが、そうでないと、無縁仏以外は壁が高い。身寄りのない
患者が増えているので、対応してもらえる窓口をきちんと定め、ノウハウも蓄積して、自治体
の対応を標準化してほしい。
・生前から死後まで、一貫して対応してもらえる窓口を設置してほしい

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