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身寄りのない患者を取り巻く社会的課題についての研究 報告書 (41 ページ)

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出典情報 身寄りのない患者を取り巻く社会的課題についての研究 報告書(9/24)《日本医療ソーシャルワーカー協会》
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で、急性期病院での入院期間が長期化すると、急性期病院としての機能が果たせなくなりかね
ません。市区町村長申立てのハードルを下げていっていただきたいです
・自治体のマンパワー不足のためか後見申立てまでにかなりの時間を要す。急変の可能性があ
り、事前に伝えても対応がはっきりしないことが多い。

「自治体の積極的な関わり」(n=96)
・本業の役割では対応できないことも出てくるため、市町村が中心に調整することで、各々の事
業所が一歩踏み込んで支援できるため、市町村中心に進めてもらいたい。
・高齢者等終身サポート事業の利用を勧められ、自治体として関わることに抵抗する様子があか
らさまです。生活保護受給者だとしても拒否することもあり、時代に逆行する自治体(職員の
質にもよる)があります。単身、身寄りなしが今後増加するため、自治体としてもっと真剣に
取り組んでほしい。
・親身に対応してほしい。催促しないと動いてくれないことがあります。
・行政側のマンパワーの問題もあるのか、対応がスムーズでない自治体があります。身寄りのな
い方への対応は病院やケアマネジャーだけで進めることに困難を感じることも多く、行政も関
わる必要があるということを認識してほしい。
・病院は基本的に治療の場であり、生活支援も病院主導で行なうと業務過多となってしまいま
す。自治体もしくは委託した事業所等と共同して支援を行なえれば、今よりもより良い支援が
展開できると思います。自治体の職員については嘱託が増えたためか質の低下がみられます。

「身寄りのない人を対象にしたサポート体制の創設」(n=96)
・近年、独居高齢者が増加し、認知機能低下、意識がない状態で来院し、身内の方を探す対応は
困難を極めています。行政で、上記のような身寄りのない方、身内の連絡先を早急に紹介でき
るサービス、地域で支え合う仕組みを強化していただくことを日々の業務の中で切に願ってお
り、私も、業務の合間に地域の行政機管と密な関係作りに務めています。早急なシステム作り
をお願いします。
・これまで病院対応のみで病院側に負担が強いられてきた経緯があります。自治体が 1 つでも問
題点を対応できる仕組みを作ってもらいたい。急性期病院にとっては、社会的入院を作る要因
となっている点を理解してもらいたい。
・身寄りのない患者が自宅退院することが、難しいことがよくあります。自治体、医療機関で連
携する際にスムーズに行えるような枠組みが必要だと思います。
・身寄りのない患者たけが問題なのではありません。いずれ身寄りがいなくなる世帯も支える体
制が必要です。
・成年後見制度が利用できるまでの間の金銭管理等の協力支援があると助かります。

「硬直的な対応の改善」(n=85)
・病院への負担は多いのに、自治体が柔軟に対応してくれない。病院側が犠牲になることが多い
印象を受けます。迅速な対応をお願いしたい。

「行政は関係ない」
「そこまでは対応できない」等の対応で、一医療機関で困っていることに協
力しようとする姿勢もなく改善してほしい。

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