2040年を見据えたがん医療の均てん化・集約化に係る基本的な考え方に基づいた医療行為例（案）
手術療法
都道府県又は更に広域で
の集約化の検討が
必要な医療

消化器がん

呼吸器がん

乳がん

呼吸器がん

・胃がんに対する胃全 ・肺がんに対する標準
摘術・幽門側胃切除術 的な手術
・大腸がんに対する結 ・転移性肺腫瘍に対す
腸切除術・直腸切除術 る標準的な手術
がん医療圏又は複数の ・食道や胃、大腸がんに ・縦隔悪性腫瘍に対す
がん医療圏単位での集約 対する内視鏡的粘膜切 る標準的な手術
・胸壁腫瘍手術に対す
化の検討が必要な医療 除・粘膜下層剥離術
る標準的な手術
・呼吸器系腫瘍に対す
る外科的生検

・腸閉塞に対する治療
・癌性腹膜炎・癌性胸膜炎に対する治療

更なる均てん化が
望ましい医療

婦人科がん
・子宮頚がんや子宮体
がん、卵巣がんに対す
る広汎子宮全摘術、骨
盤除臓術、上腹部手術
を含む拡大手術

・肝臓がん・胆道がん等 ・悪性胸膜中皮腫に対 ・乳がんに対するラジオ
に対する高度な肝切除 する胸膜切除・剥皮術 波焼灼療法
術
・大腸がんに対する骨 ・縦隔悪性腫瘍手術に
盤内臓全摘術
対する血行再建が必要
な手術
・食道がんに対する光 ・頸胸境界領域の悪性
線力学療法
腫瘍に対する手術

消化器がん

薬物療法

その他の医療

・粒子線治療

・食道がんに対する食 ・肺がんに対する気管 ・遺伝性乳がんに対す
道切除再建術
や気管支、血管形成及 る予防的乳房切除術
び他臓器合併切除を伴
・膵臓がん・胆道がん等 う高度な手術
・高度な乳房再建術
に対する膵頭十二指腸
都道府県での集約化の 切除術、膵全摘術

検討が必要な医療

放射線療法

・希少がんに対する手術

乳がん

・小児がんに対する高度
な薬物療法
・ホウ素中性子捕捉療法 ・希少がんに対する薬物
療法
・専用治療病室を要する ・小児がんに対する標準 ・高リスクのがんサバイ
泌尿器がん
核医学治療
的な薬物療法
バーの長期フォローアッ
・膀胱がんに対するロ ・密封小線源治療（組織 ・高度な薬物療法（特殊 プ
ボット支援腹腔鏡下膀 内照射）
な二重特異性抗体治療
胱全摘術
等）
・腎臓がんに対する高
度なロボット支援腹腔
鏡下腎部分切除術
・泌尿器科領域の悪性
腫瘍に対する骨盤内臓
全摘術
・後腹膜悪性腫瘍に対
する手術
・後腹膜リンパ節郭清術

婦人科がん

泌尿器がん

・強度変調放射線治療や ・標準的な薬物療法

・妊孕性温存療法

・乳がんに対する標準 ・子宮頚がんや子宮体 ・前立腺がんに対するロ 画像誘導放射線治療等 ※がん患者が定期的に継続
して治療を受ける必要があ
的な手術
がんに対する標準的な ボット支援腹腔鏡下根 の精度の高い放射線治 ることから、がん患者のアク
療
手術
治的前立腺摘除術
セスを踏まえると、拠点病院
・精度の高い放射線治療 等以外でも一定の薬物療法
以外の体外照射
が提供できるようにするこ
・卵巣がんに対する標 ・腎臓がんに対するロ ・密封小線源治療（腔内 とが望ましい。
準的な手術
ボット支援腹腔鏡下腎 照射）
部分切除術、ロボット支 ・外来・特別措置病室で ・がんゲノム医療
援腹腔鏡下腎・尿管全 の核医学治療
摘除術、ロボット支援腹 ・緩和的放射線治療
・二重特異性抗体治療
腔鏡下腎・尿管全摘除
術
・尿路変向術、腎ろう造
設術
・副作用が軽度の術後内 ・がん検診
分泌療法
・軽度の有害事象に対す ・がんリハビリテーション
る治療
・緩和ケア療法
・低リスクのがんサバイバー
の長期フォローアップ
・排尿管理（尿道カテーテル
や尿路ストーマの管理）

※本表に記載されている医療行為は代表的な例であり、すべての悪性腫瘍および関連する医療行為を網羅しているものではないという点に留意。また、手術療法を担う外科医について、がん以外にも、虫垂炎や胆嚢炎等の様々な疾患についての手術を
担う必要があること等から、がん医療提供体制の検討にあたっては、地域医療構想や医療計画を踏まえた、がん以外も含めた地域の医療提供体制を維持・確保する観点についても留意。
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（監修）一般社団法人 日本癌治療学会、公益社団法人 日本放射線腫瘍学会、公益社団法人 日本臨床腫瘍学会