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提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

海外の7,469症例での検討にて、重篤な合併症(腹腔内出血、下大静脈損傷、不整脈、呼吸停止、気胸など)が0.6%、死亡例(腹
腔内出血や心室性不整脈による)が0.1%と報告されている(文献3)。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし


妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

点数(1点10円)
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

31,528点
外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):315,279 円(外保連試案生体検査試案7.4版 2023年3月)
外保連試案ID:生体検査試案E74 6-0181 「肝 経頸静脈的針生検」
技術度:D 医師(術者含む):2 看護師:1 その他:1 所要時間(分):100

区分

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番号
技術名

該当なし
該当なし

具体的な内容

該当なし

プラスマイナス
予想影響額(円)

20,609,000円

該当なし

増(+)
下記(x)- (y)

(x) : 提案される技術に係る予想年間医療費: 31,528,000 円/年
・当該技術の実施にかかる医療費: 31,528,000 円/年
出来高(手術料 315,280 円)= 315,280 円/年
・対象患者数: 100 人/年

予想影響額

その根拠

(y) : 提案される技術の保険収載に伴い減少すると予想される医療費: 10,919,000 円/年 (y1+y2+y3)
(y1) 経皮的肝生検の実施にかかる医療費:800,000 円/年
出来高(手術料 16,000 円)/年
・対象患者数: 50 人/年
(y2) 経皮的肝生検による合併症の減少による削減効果:2,300,000 円/年
(y3) 開腹による肝生検の実施にかかる医療費:7,819,000 円/年
出来高(手術料 55,000 円 + 特定保険医療材料費 4,380 円 + 麻酔関連の診療報酬 97,000 円)= 156,380 円/年
・対象患者数: 50 人/年
※ 肝生検に必要な入院費・在院日数は手技ごとにかわらないと想定した.
※ 提案する手技料,特定保険医療材料費,麻酔関連の診療報酬の推定に用いた手術時間は外保連試案(2023年3月)に基づく
※ 経皮的肝生検による合併症にかかる医療費の算出根拠:高度の出血に対する追加医療費が1人あたり100万円と仮定(塞栓
術や開腹術の手技料,特定保険医療材料費,入院延長によるDPC包括部分の増加).重篤な出血性合併症の発生頻度は経皮的
肝生検では,出血リスク上昇例を含めると5%程度 (英国ガイドラインNeuberger et al. Gut. 2020)であるのに対し,TJLBで
は0.33% (Kalambokis et al. J Hepatol. 2007)と少なく,経皮的肝生検のほうが100人あたり4.6人程度多いと仮定.

備考
⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

備考:上記のほか、経皮的肝生検や開腹による肝生検の術前に必要な血液製剤(血小板やFFP)、血小板産生促進薬等の費用
の削減も期待される。また肝障害の原因が診断できず、適切な診療ができないことに起因する過剰な医療費(免疫抑制剤など
の高額医療費を含む)を削減する効果が期待される。
血管撮影装置、超音波検査装置、頸静脈的肝生検システム、ガイドワイヤー、ヨード造影剤

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

1)収載されている

米国メディケア償還対象: APC code 5184 "Level 4 Vascular Procedures", CPT code 37200, 75970, 36011
英国NHS National Tariff収載: "Percutaneous Transvascular Biopsy of Lesion of Liver (HRG Code: YG10Z)"

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い
⑭その他

d. 届出はしていない
該当なし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

該当なし

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

造血細胞移植ガイドライン SOS/TA-TMA第2版
一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会
2022年1月

4)概要

日本造血・免疫細胞療法学会の作成した造血細胞移植に関連するガイドラインである。AGREE IIによるガイドラインの評価で
は領域1~6の点数は18~93%と、エビデンスレベルとしては高くはないが、専門家集団によるコンセンサスが得られている内
容であるとは考えられる。ガイドライン上の5ページに(造血幹細胞移植後に合併する肝類洞閉塞症候群の)診断に迷う場合は
肝生検が勧められるが、手技に伴う危険を軽減するために経皮ではなく経頸静脈アプローチを選択するべきである、と記載さ
れている。

⑯参考文献1

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
⑯参考文献2
4)概要

Guidelines on the use of liver biopsy in clinical practice from the British Society of Gastroenterology, the
Royal College of Radiologists and the Royal College of Pathology
James Neuberger et al.
Gut 2020;69:1382–1403
肝生検についての英国のガイドラインである。AGREE IIによる評価では領域1~6の点数が71%~97%と高得点であり、質の高い
ガイドラインであると判断される。
経皮的肝生検の全症例での重篤な出血リスクは2%未満であったが、プロトロンビン時間−国際標準化比 が1.2-1.5の患者では
3.3%、1.5以上の患者では7.1%とそれぞれ出血リスクが上昇していた。凝固障害、腹水貯留、血小板5万以下の患者では経皮的
生検は適応外であり、経頸静脈的肝生検が推奨されると記載されている。

2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

Transjugular liver biopsy – Indications, adequacy, quality of specimens, and complications – A systematic
review.
G. Kalambokis et al.
Journal of Hepatology 47 (2007) 284–294

4)概要

64文献、7649例の経頸静脈的肝生検についてのシステマティックレビューである。重篤な合併症(腹腔内出血、下大静脈損
傷、不整脈、呼吸停止、気胸など)が0.6%、死亡例(腹腔内出血や心室性不整脈による)が0.1%と報告されている。

1)名称
⑯参考文献3

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

※⑮については、1.の「主たる申請団体」および「上記以外の申請団体」以外に、提案される医療技術に関する研究、会合、論文発表等を実施している学会等
の関連団体や研究者等の名称を記載すること。

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