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提案書08(1402頁~1600頁)医療技術評価・再評価提案書 (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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年間対象患者数(人)
国内年間実施回数(回)
※患者数及び実施回数の推定根拠等

30人
30回
IVR学会データベースによると2012年-2021年の開腹を伴う門脈塞栓術の施行件数は319件であった。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・学会等における位置づけ:日本IVR学会における2012年-2021年の開腹を伴う門脈塞栓術の施行件数は319件であった。同期
間における経皮的な門脈塞栓術は4,687件であり、全体症例の6.4%が開腹アプローチであった。
・難易度:当該手技は外保連試案に掲載承認済みであり(試案コード:S94-0252210)、技術度はDである。実施にあたっては当
該領域の血管撮影手技や開腹術に習熟した医師が施行することが望ましい。

⑥普及性

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体制 ・術前の門脈塞栓術は、肝切除術を予定している施設と同一の施設にて施行すること。
等)
人的配置の要件
・血管撮影手技並びに血管塞栓術を行う医師が1名以上、開腹術を行う医師が1名以上、麻酔管理を行う医師が1名以上、診療
(医師、看護師等の職種や人数、専門性 放射線技師が1名以上、看護師が1名以上配置されていること。
や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の要 胆道癌の治療についてはエビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン改訂第3版を遵守すること
件)

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

重篤な合併症としては門脈血栓が0.8%、予定外の血管の塞栓が0.6%、肝血腫が0.4%、感染ないし膿瘍が0.4%、胆汁瘻が0.3%と
報告されている。0.4%程度で重篤な合併症を来した結果肝切除術が不能になっている。死亡率は0.1%程度で、肺塞栓や敗血症
が原因として報告されている(CVIR, 2013, 25-34)。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

問題なし


妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)
⑩希望する診療
報酬上の取扱い
その根拠

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

42,000点
外保連試案データ--------------------------外保連試案費用(人件費+償還できない材料等):420,000円
外保連試案2022掲載ページ:2024収載予定
外保連試案ID(連番):S94-0252210
技術度:D 医師(術者含む):3 看護師:2 その他:1 所要時間(分):120
------------------------------------------------------------------

区分

その他(右欄に記載する。)

番号
技術名

該当なし
該当なし

具体的な内容

該当なし

プラスマイナス
予想影響額(円)

12,165,450円

該当なし

増(+)
下記(x)- (y)

(x) : 提案される技術に係る予想年間医療費:31,444,350 円/年
・当該技術の実施にかかる医療費:31,444,350 円/年
入院費 354,315 円 + 出来高(手術料 420,000 円 + 麻酔関連 97,000 円 + 特定保険医療材料 176,830円)=1,048,145
円/年
・対象患者数: 30 人/年
予想影響額

その根拠

(y) : 提案される技術の保険収載に伴い減少すると予想される医療費:19,278,900 円/年
・経皮経肝的門脈塞栓術(血管塞栓術K615-3)の実施にかかる医療費:19,278,900 円/年
入院費 261,000 円 + 出来高(手術料 204,800 円 + 特定保険医療材料 176,830 円)=642,630 円/年
・対象患者数: 30 人/年
※ 入院費はDPCコード060050xx97x0xx「肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。)その他の手術あり手術処置等2なし」に
準じて,医療機関係数1.5の施設を想定して算出(開腹での入院日数10日間,PTPEでの入院日数7日間と想定)
※ 提案する手技料,特定保険医療材料費,麻酔関連の診療報酬の推定に用いた手術時間は外保連試案(2023年3月)に基づく

備考

上記のほか、根治的な肝切除が施行できないことに起因する過剰な医療費(分子標的薬・化学療法、放射線治療などの高額医
療費を含む)を削減する効果が期待される。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
ハイブリッド手術システム、ヨード造影剤、塞栓物質、マイクロカテーテル、マイクロガイドワイヤー
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

備考:経皮経肝的門脈塞栓術については下記のとおりである。
米国メディケア償還対象: CPT code 36481, 37241

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

該当なし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

特になし

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ

エビデンスに基づいた胆道癌診療ガイドライン
日本肝胆膵外科学会
2019/6/30

4)概要

Mindsに収載されている、本邦における胆道癌についてのガイドラインである。CQ23にて術前門脈塞栓術について以下のよう
に記載されている。胆道癌肝切除における門脈塞栓術の報告は,多くが後方視的研究でありエビデンスレベルは低い。しか
し,メタアナリシスの結果から本法は一定の臨床効果を有すると推定される。したがって,50~60%以上の肝切除を予定する
胆道癌症例には術前門脈塞栓術を行うことを提案する。推奨度2(レベルC)。

⑯参考文献1

⑯参考文献2

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

1)名称
2)著者
3)雑誌名、年、月、号、ページ
4)概要

改訂第3版

Preoperative Portal Vein Embolization for Liver Resection: An updated meta-analysis.
Yu Huang et al.
Journal of Cancer 2021, 1770-78
術前門脈塞栓術に関する26文献、2335例を用いてメタアナリシスを行った最新の論文である。門脈塞栓術により残肝容積は平
均して10.5%増大していた。

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