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参考資料2 (29 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20250527/index.html
出典情報 財政制度等審議会 財政制度等分科会(答申・報告書等) 激動の世界を見据えたあるべき財政運営(5/27)《財務省》
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資料Ⅳ-4-2

内外の多様なニーズに対応できる多様な米作り

○ これまでの水田農業は、食味を重視した主食用米の生産を行うか、又は、現行の補助金を前提とした転作の一環として主食用米
以外を生産するか、いずれかの行動が主流。足元では、主食用米の価格高騰に加え、中外食ニーズや訪日外国人増にけん引され、
業務用米の需要も増加。また、まだ量的に大きくはないが、米の輸出も伸びている状況。
○ こういった多様なニーズを的確に捉え、食味に偏った主食用米や補助金に依存しない収益構造を確立する必要。家庭内食向けの
主食用米を含め、他にも業務用米や加工用米、米粉用米、輸出用米等のそれぞれ毎に存在する多様なニーズを見逃すべきでは
ない。
○ 例えば、業務用米の観点では、①業務用として卸売業者等から販売された米は主食用米の約40%を占めるが、多収米の生産
は6%程度と推察され、②高米価に直面する中で、高額の枠外関税の支払いが必要となる民間輸入が拡大しているなど、業務用
への安定供給というニーズに十分に対応できているとは言い難い状況。また、米粉用米の観点では、仮に徹底的な生産の低コスト化
を進めることで、米粉を利用したパン等を一定の価格帯まで下げることができれば、8割を輸入に頼る小麦に代わる原材料としての存
在感を増すこととなる。
○ なお、様々なマーケットの声を的確につかみ取るためには、農地法による規制の緩和も含め、法人経営・株式会社の積極的な参
入を推進すべきではないか(農業人口の急減も踏まえた対応にもなる)。
【米粉のニーズ】

多様なニーズの米

○小麦粉の代わりに米粉を利用することについて

【米の用途別作付面積(令和6年産)】
主食用米
125.9万ha
83.2%
(出所)農林水産省作成資料から財務省作成。
(注1)業務用の割合は、主食用米の販売先(中食・外食向け)
から推察している。
(注2)その他には、飼料用米・WCS用稲の他、備蓄米(3.0万ha)
が含まれている。

業務用
うち約40%

興味がある
22%

興味は
あまり
興味はない ない
10%
21%

やや興味がある
47%

その他
18.5万ha
12.2% ○米粉使用食品の許容価格

加工用米
:5.0万ha 3.3%
米粉用
:0.6万ha 0.4%
新市場開拓用:1.1万ha 0.7%

【業務用米ユーザーの状況】
「米の『民間輸入』急拡大」(令和7年2月18日 JAcom 農業協同組合新聞)
「取材に対し(中略)「当社の主目的は安定供給で、需要に応じて輸入米も
扱っている。米価高騰は消費減退を招く恐れもあると言われるが、輸入米が
入ることで価格が安定すれば消費減退を防ぐ効果もあるのではないか」とし
ている。複数の大手牛丼チェーンは、すでに輸入米を使っている。」

小麦製品と同価格
53%

(参考)米粉と小麦粉の比較

小麦製品の
+10~20%の価格
44%

小麦や大麦等に含まれるタンパク質
のグルテン摂取後に腸粘膜に炎症
が生じ、症状としては下痢や体重減
少を呈する。アメリカや欧州を中心に、
世界のグルテンフリー市場は拡大。
(出所)農林水産省資料、MSDマニュアル家庭版

原料価格

製粉コスト

販売価格

米粉

50円

90
~290円

140
~340円

小麦粉

60
~75円

70円

140
~150円

(出所)農林水産省作成資料から財務省作成。
(注)米粉用米の生産には、原料価格の3倍の補助金
(150円程度/kg)が投じられていることに留意。

(出所)米・米粉消費拡大推進プロジェクト「グルテンフリーに関する消費者調
査(2024.7)」から財務省作成。

【グルテンアレルギー】

(kg当たり)

<世界のグルテンフリー市場の規模>