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令和6年度予算の編成等に関する建議 参考資料(3) (41 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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資料Ⅱ-4-10

ODAと経済成長

○ ODA受入国におけるODA依存度と経済成長の関係を分析すると、アジア・中南米は、ODAへの依存度を減らしつ
つも経済成長している一方、アフリカは、欧州を中心とした多量のODAによりODA依存度を高めながらも経済成長に
は結びついていない。
○ 今後の経済状況にもよるが、特にアフリカ諸国に対しては、貧困対策・人道支援も重要である一方、経済成長に資
する人材育成や民間投資誘発に向けた取組にも目を配る必要。
各地域へのODAと経済成長

地域別のODA内容

(1人当たり実質GDP、ドル・対数)

オセアニア

10%

14%

11%

ヨーロッパ

16%

4%

20%

アジア

9%

9%

24%

アメリカ

7%

13%

18%

アフリカ

9%

9.5

東アジア・大洋州
中南米
中東・北アフリカ

9.0
8.5

1995年

←生活の豊かさ

1966年

8.0

サブサハラ・アフリカ

南アジア

7.5

5%

20%

8%

8% 4%

36%

4% 7% 4%

23%
22%
14%

16%

1%
3%

29%

6%
7%

19%

10% 2%

18%

2%

2% 10% 3%

7% 3% 2%

17%

教育

健康・人口政策

経済インフラとサービス

その他の社会インフラサービス

生産

マルチセクター

プログラム支援

債務に関する対応

人道支援

3%

未割り当て・未特定

7.0

※特に日本から途上国へのODAは、当該途上国へのFDIを促進する働き(「先兵効
果」)があるとの研究結果もある。

1962年

6.5

「日本の開発援助は被援助国に対して日本からの直接投資は促進するが、他の援助国の
直接投資に影響を与えることはなかった。東アジアにおける日本の直接投資の増加は、日
本の開発援助の増加によってほとんど説明できることから、日本の開発援助の先兵効果
はかなりの大きさであるといえる。」

6.0
5.5

22%

(出所)OECD(2020-2021年実績)

1962年

0

1

1962年

2

3

経済のODAへの依存度 →

4

5

6

(ODA受入額対GNI比、%)

(出所)世界銀行
(注1)ODAは純流入額。東アジア・大洋州は日本、豪州、NZを除く。(ただし、NZは一部データがない年度がある。)
DACリストを卒業した国も集計に含む
(注2)グラフの終点は各地域とも2021年。

「この先兵効果が起きる理由はいくつか考えられる。例えば援助を提供することにより、被援
助国のローカルなビジネス環境についての情報が援助国の企業にのみ伝達されうる。また
政府開発援助が提供されるという事実そのものが、援助国の企業が主観的に判断する
被援助国の投資リスクを低める可能性がある。さらに開発援助は、援助国特有の商慣行
や規制、システムなどを民間投資に先立って被援助国に持ち込むということもあるだろう。」
(出所)木村・戸堂(2007)「開発援助は直接投資の先兵か?重力モデルによる推計」(RIETI
Discussion Paper Series 07-J-003)