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令和6年度予算の編成等に関する建議 参考資料(3) (40 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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資料Ⅱ-4-9

ODA対GNI比0.7%の国際的目標

○ 「対GNI比0.7%」とのODAの国際的目標は、途上国への流入資金は公的資金が中心との前提に立った議論の結
果、1970年に国連決議で設定されたもの。なお、米国は、0.7%目標にはコミットしていない。
○ 1970年の0.7%目標設定後50年を経て、現在は、グローバル化の進展に伴い、途上国に多量の民間資金が流
入。途上国経済における公的資金(ODA)の存在感は大きく低下。
ODA0.7%目標に至る経緯
■1958年
キリスト教系団体である世界教会協議会(World Council of Churches)において「もし
最低でも1%の国民所得が援助に捧げられれば、状況はより助けになる(helpful)だろ
う」との声明を採択。
※当時(1950年代半ば)、途上国への公的・民間合計の資金フローは、先進国のGNI比0.5%程度。

途上国への資金流入

ODAは
約1割

(億ドル)
13,000
12,000

11,000
■1960年
国連総会決議において「公的・民間合計で対NI比1%」に増加すべきとの「希望」表明。 10,000

■1968年
UNCTAD(国連貿易開発会議)において、「公的・民間合計で対GNP比1%」の目標と
ともに、事務局が「公的援助を対GNP比0.75%」とする目標も提案。
※当時(1960年代初頭)、途上国への資金フローに占める公的部分の割合は、約3/4程度。

■1970年
世銀から委嘱されたピアソン委員会の提案(前年)に基づき、国連総会決議「第2次国
連開発の10年」において、ODAの数値目標として「対GNP比0.7%」が正式に設定。
※当時、米国(ニクソン政権)は「先進国は公的な開発援助の量を増やす最大限の努力をしないといけ
ないが、この点で米国は、特定の目標や期限にコミットする立場にない」と明言。現在もこの立場は変
わっていない。

【参考】 現在の位置付け
○国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」 (2015年9月)

「ODA供与国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に・・・するという目標を達成す
るとの多くの先進国によるコミットメントを含め、それぞれのコミットメントを改めて確認する。」

○開発協力大綱(2023年6月閣議決定)

「対国民総所得(GNI)比でODAの量を0.7%とする国際的目標を念頭に置くとともに、
我が国の極めて厳しい財政状況も十分踏まえつつ、・・・様々な形でODAを拡充し、開
発協力の実施基盤の強化のため必要な努力を行う。」

民間資金

9,000
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000

ODAは
約7割

2,000

ODA

1,000
0

1960

70

80

90

00

10

20

(年)
(出所)世界銀行
(注)「途上国」は2022年の1人当たりGNIが13,845ドル未満の国。
「ODA」は純流入額。「民間資金」は資金流入額-流出額(直接投資(FDI)、 個人送金の合計)