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令和6年度予算の編成等に関する建議 参考資料(3) (38 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20231120/zaiseia20231120.html
出典情報 令和6年度予算の編成等に関する建議(11/20)《財務省》
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諸外国におけるODAの見直し②

資料Ⅱ-4-7

スウェーデン
 スウェーデンは伝統的にODA大国であり、1962年に法律でODA総額の対GNI比1%程度を目指す旨規定(1968年に具体
化)。1975年にオランダと並んで先進国で初めてODA総額の対GNI比0.7%以上を達成している。
 他方、2022年に穏健党を中心とした右派連合への政権交代に伴い、ODA予算はGNI比1%目標と切り離され、減額。
2023年度予算以降は、複数年にかけた名目予算額を設定。2023-2025は毎年560億クローナ(7400億円程度)で、
対GNI比0.88%(2020年の1.14%以降低下)。
 併せて、多くの国連関係機関へのコア拠出を減額した上で、その運営の効率化等を指摘(広いドナーベースの創出、国連改革、
組織のさらなる効率的かつ新しい発想の追求)。また、一部の避難民にかかる支援については、将来の帰還等を支援の条件に設
定し、全体額に上限を付ける等の見直しを予定。
米国
 トランプ政権によって削減されていたODA額は、バイデン政権以降増加(2021年のODA総額は対前年比+29%)。また、
2024年度予算についてもバイデン政権は増額を求める案を議会に提出(減額を求める共和党の反対により引き続き審議)。
 他方、米国国際開発庁(USAID)は、2021年に長官に就任したパワー氏のもと、支援をより包摂的、効率的にするために、
支援の「現地化」を目指す旨表明。2025年までにUSAIDの行う支援のうち25%について、米国の仲介機関ではなく、「支
援を受ける国」の機関が実施することを目標とした。
 現地化については、上院外交部会の下の小委員会で公聴会が開かれた際、そのメリットとして上述の他に、費用の効率化も挙げ
られている。USAIDの元幹部の証言で引用された調査によると、支援の執行方法を現地化することで、コストの効率化が図られ、
納税者にとっても有利となる。
「分析結果によると、国連機関や国際NGOから現地NGO等に25%の事業を移管した場合、年間43億ドル程度の減額につながると推計さ
れる。これは2022年のウクライナに対する人道支援の額に匹敵。現地の仲介機関に1ドル移管するごとに32セント節約されることとなる。」

(出所):”PASSING THE BUCK The Economics of Localizing International Assistance” Share Trust and the Warande Advisory Centre, 2022年11月