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提案書07(1200頁~1401頁)医療技術評価・再評価提案書 (62 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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⑥普及性

年間対象患者数(人)

1万人

国内年間実施回数(回)

3万回

※患者数及び実施回数の推定根拠等

令和3年に実施したJROADを用いた国内の診療実態調査では、該当する成人先天性心疾患診療施設での受診数は9743例で
あった。

⑦医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

個別の診療技術そのものはすでに確立しているが、成人先天性心疾患患者に対して医療技術を適切に用いて診療、管理を行
う医療体制は十分に機能していない。この診療体制を機能させるため厚生労働科学研究費・難治性疾患政策研究事業など
で、専門医による診療体制の充実が必要であることを報告してきた(資料2)。この領域の専門医として従事するには循環
器専門医、小児循環器医専門医、心臓血管外科専門医に加えた研鑽が必要があり、専門性が高い。

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体
制等)

成人先天性心疾患診療に関連する学会によって認定を受けた施設。循環器内科医、小児循環器医、心臓血管外科医がすべて
揃った地域の総合診療施設(人口500万人に1施設)と、循環器内科医あるいは小児循環器医が勤務する連携施設での診療が
考えられる。カテーテル治療件数、心臓外科手術件数、常勤産婦人科医などの基準設定を行う。

人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門
性や経験年数等)

成人先天性心疾患診療を行うための専門的修練を受けた医師が必要である。このためには循環器内科や小児循環器科の修練
を完了しておく必要がある。医師のみならず専任看護師の配置は極めて重要であり、診療体制の充実には大きな効果が期待
されるが、現在の診療報酬体制で要望に答えられていない。

その他
(遵守すべきガイドライン等その他の
要件)

循環器病対策基本計画(第2期)においても「小児期・若年期から配慮が必要な循環器病への対策」が求められており、小
児から成人までの生涯を通じて切れ目のない医療が受けられるような総合的な医療体制の充実が求められている。成人先天
性心疾患外来指導管理料はこのような診療体制確立に大きな援助となる。

⑧安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

診療そのものは現状の医療技術を用いるものであり、新たに発生するものはない。

⑨倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

成人期に達する先天性心疾患は今後も間違いなく年間1万人のペースで増加することになり、その診療体制を安定して構
築、運営するためには保険診療の面からも充実させることが必要と思われる。患者団体からも安定した医療体制、安心して
診療を受けることができる地域診療と高度医療施設との連携が強く要望されている。



妥当と思われる診療報酬の区分
⑩希望する診療
報酬上の取扱い

点数(1点10円)

300点

その根拠

類似した医療技術と考えられる難病外来指導管理料、心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)と比較した。成人先天性心
疾患診療にはより専門性の高い医師を有する施設、および医療従事者を必要とするため上記の算出とした。

区分
関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)



番号

001_7

技術名

難病外来指導管理料

具体的な内容

先天性心疾患診療の中には難病に指定されている疾患も多いが、必ずしも一致していない。難病でなくても成人期に重症心
不全を合併する患者が存在する。

不変(0)

プラスマイナス

予想影響額

予想影響額(円)

0円

その根拠

これまで診療加算が認められていなかった領域であり、外来診療費としては増加となるが、心不全や不整脈を発症して緊急
入院する患者を減少させることに寄与する可能性が高い。

備考

平成29年のJROADデータの解析では国内で成人先天性心疾患の入院件数9202例のうち26%が非計画入院であったことが報告
されており、適切な外来診療行うことによりこのような非計画入院の減少に寄与すると推測する。

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
本診療に特記すべき医薬品や医療器具はない。
(主なものを記載する)
⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況
※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

2)調べたが収載を確認できない

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

米国、カナダでは成人先天性心疾患の診療体制が確立しおり、専門医制度も確立しているが、公的医療保険の収載状況は確
認できなかった

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

特になし

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業
(国立循環器病研究センター 教育推進部)

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研究代表者 白石 公