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参考資料2 (77 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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地域支援事業(介護予防・日常生活支援総合事業)のあり方の見直し 資料Ⅱ-1-77


地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業は、各地方公共団体が高齢者の伸び率を勘案した事業費の上限内で事業を実施し、その
枠内で交付金を措置する仕組みとしているが、厚労省が定めるガイドライン上、「一定の特殊事情」がある場合には、個別の判断により
事業費が上限を超えても交付金の措置を認めることとされている。



「一定の特殊事情」の判断要件は、「費用の伸びが一時的に高くなるが、住民主体の取組等が確実に促進され費用の伸びが低減していく
見込みである場合」とされているが、相当数の保険者が3年連続で上限を超過するなど要件の形骸化は明らかである。この判断要件が例
示にとどまり、例示以外の理由でも申請を認めていたことも明らかになっており、全ての個別協議で上限超過が認められてきた。

○ そのため令和3年度は、例示の取扱いをやめガイドラインに記載がある判断事由のみを認める見直しを行った。また、令和4年度は、高
齢者の伸び率を勘案した事業費上限内で総合事業サービスを実施する、という制度根幹を市町村に徹底させるべく、判断事由の見直しと
ともに、費用低減計画の実施による取組を推進する。こうした取組を厳正にフォローアップしつつ、第9期介護保険事業計画に向けて、
更に実効性を確保すべく、法制上の措置を含め検討すべきである。
◆総合事業と事業費の上限
予防給付

総合事業

災害による居宅要支援被保険者等の増加、
介護予防の効果が高い新たな事業の実施そ
の他特別な事情により増加する総合事業費
の範囲内において厚生労働大臣が認める額
を加える(政令)

総合事業は、75歳以上高
齢者の伸び率の範囲内で
事業実施(政令)

75歳以上高齢者の
75歳以上高齢者の伸び
率の上限を超過
伸び率の上限を超過

ガイドラインに記載のない単なる事業量や利用者
数の増加等も「その他」として申請可能となってお
り、これらも全て上限超過が認められている

※保険者数は、令和2年度当初・変更交付申請で個別協議を行った394保険者の理由の内訳

上限超過の理由(以下の理由に該当する箇所に○を付け、具体的な内容を記載すること)
介護予防に効果的なプラグラムを新たに導入等 【77保険者】
介護予防や生活支援サービスの供給体制が近隣市町村と比較して著しく不足等 【39保険者】
小規模市町村で通いの場の新たな整備等 【19保険者】
【259保険者】

一時的な費用上昇により、上限内での実施が困難な場合(判断事由)

• 事業費の上限超過は、災害による要支援者の増加や、新たに事業費内で介護予防
事業を実施する際に設備整備で一時的に費用上昇する場合に対する、例外的な取
扱いであり、上限超過が続く状況は認められない。
費用低減計画を作成

• 費用低減計画として、一時的に費用が上限を超過する場合であることを数値・ファクト
で記載し、事業の現状分析に基づいた費用低減額・低減時期の明確化、抜本的な
見直し方策など、具体的・定量的な計画がなければ上限超過は認められない。
• 自治体は、当該年度内に費用低減計画に基づいた事業費縮減に向けた取組を実
施し、次年度から事業費の上限内での適正なサービス実施を行うよう徹底。
費用低減計画が未達な場合

• 個別協議にて認められた費用低減計画を実施したが、R4年度末等に計画通りに
事業費縮減が達成できないことが判明した場合、厚労省から直接の指示・指導を
実施する(事業費の縮減や一般財源等の対応を実施)
• 自治体には、当該年度内から事業費縮減等の成果を求める。それでも事業費を
上限超過する場合は、当該年度内の縮減困難な事業費超過分を認めるが、次年
度以降は個別協議を認めない。

総合事業サービスの
事業費内での適正な実施を徹底する

上限額を超えている例
上限額を超えている例

移行後の上限額
移行後の上限額

◆令和2年度個別協議の要因

その他

• 総合事業サービス:地域の実情に応じた効果的なサービス提供を通じて、事業の費用の伸びを75歳以上
高齢者の伸び率程度に抑えることで、制度の持続可能性を確保しながら地域のニーズに合ったサービス提
供を目的とする制度であり、自治体は、事業実施の大前提である制度趣旨に沿った対応を徹底する。

• 災害による一時的な影響、一時的な足下のサービス担い手不足など

費用効率化しつつ、
上限内で事業実施

移行前年度の実績額
移行前年度の実績額

◆総合事業サービスの適正な実施