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参考資料2 (74 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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ケアマネジメントの利用者負担の導入等

資料Ⅱ-1-74

居宅介護支援(ケアマネジメント)については、要介護者等が積極的にサービスを利用できるようにする観点から、利用者負担をとらない例外的取
扱いがなされてきた。
しかしながら、介護保険制度創設から20年を超え、サービス利用が定着し、他のサービスでは利用者負担があることも踏まえれば、利用者負担を
導入することは当然である。
○ そもそも、制度創設時、ケアプラン作成は「高齢者の自立を支援し、適切なサービスを確保するため、…そのニーズを適切に把握したうえで、ケア
プランを作成し、実際のサービス利用につなぐもの」とされていたが、その趣旨にそぐわない実情も見られる。具体的には、ケアマネ(居宅介護支
援)事業所の約9割が他の介護サービス事業所に併設しており、「法人・上司からの圧力により、自法人のサービス利用を求められた」という経験を
見聞きしたケアマネジャーが約4割いるなど、サービス提供に公正中立性の問題が存在することが窺える。さらに、ケアマネジャーは、インフォーマ
ルサービスだけでなく、介護保険サービスをケアプランに入れなければ報酬を受け取れないため、「介護報酬算定のため、必要のない福祉用具貸与等
によりプランを作成した」ケアマネジャーが一定数いることが確認されている。
○ 利用者が自己負担を通じてケアプランに関心を持つ仕組みとすることは、ケアマネジャーのサービスのチェックと質の向上にも資することから、第
9期介護保険事業計画期間から、ケアマネジメントに利用者負担を導入すべきである。
○ また、福祉用具の貸与のみを行うケースについては報酬の引下げを行うなどサービスの内容に応じた報酬体系とすることも、あわせて令和6年度
(2024年度)報酬改定において実現すべきである。


◆ケアマネジャーに聞いた「過去1年間に以下のような経験をして
いるケアマネジャーについて見たり聞いたりしたことがあるか」
法人・上司からの圧力により、自
法人のサービス利用を求められた

本来であればフォーマルサービスは
不要と考えていたが、介護報酬算定
のため、必要のない福祉用具貸与等
によりプランを作成した

よくある, 12.1%

よくある, 3.3%

約4割

わからない, 14.5%

わからない,
20.6%

ときどきある,
12.4%

ときどきある,

全くない,

28.1%

24.6%

あまりない, 22.7%
あまりない,
20.7%

全くない,
41.0%

(出所)「ケアマネジメントの公正中立性を確保するための取組や質に関する指標のあり方に関する調査研究報告書」

(例)歩行補助つえを3年間使用する場合(1割負担の者)
販売価格:約1万円 レンタル価格:約1,500円/月

購入する場合

福祉用具貸与

約15%

総額 : 約10,000円
(自己負担:約1,000円)

自己負担:約5,400円
(約150円×36月)
貸与に係る給付費:約48,600円
(約1,350円×36月)
ケアプラン作成等のケアマネジメントに
係る給付費:
約360,000円
(約10,000円×36月)

総 額 : 約414,000円
購入する場合と比べて約40万円以上の費用を要している
※令和2年度予算執行調査によれば、福祉用具貸与のみの
ケアプランの割合は6.1%