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参考資料2 (44 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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令和4年度診療報酬改定と効率的で質の高い医療提供体制の整備 資料Ⅱ-1-44
(リフィル処方箋の導入)④

〇 このような状況のもと、厚生労働省は、2015年に「患者のための薬局ビジョン」を策定し、かかりつけ薬剤師・薬局を推進し、薬剤師の業務を薬剤の調製などの対物業務か
ら患者・住民との関わり度合いの高い対人業務を中心とした業務へシフトさせ、薬剤師がその専門性を発揮することを目指してきた。
〇 令和4年度診療報酬改定によるリフィル処方箋の導入は、「患者のための薬局ビジョン」における「対物業務から対人業務へ」の考え方、更には併せて謳われていた「立地
から機能へ」の考え方を強力に後押しするものであり、患者本位の医薬分業が実現する転機となることが期待される。
〇 すなわち、リフィル処方箋の導入により、症状が安定していて、必ずしも医師による診察が必要ない患者について薬剤師が服薬管理を行うことになり、医師から薬剤師へのタ
スクシフトや医師と薬剤師の連携・役割分担の深化が見込まれる。薬剤師が患者への薬学的管理・指導を強化することで、患者にとって不必要なDo処方を見直したり、多
剤・重複投薬や残薬の解消につながったりする可能性がある。
〇 加えて、リフィル処方箋を交付された患者は、医療機関を受診する必要なく薬局で薬を受け取れるようになるため、受診のついでに医療機関の近隣の薬局で薬をもらうこと
が減るという行動変容が生ずる。薬局は医療機関の近隣という立地で患者から選択される存在から脱却し、患者の服薬状況などを確認し、必要に応じて受診勧奨を行ったり
するなど、薬学的管理・指導を的確に行える薬剤師の専門性や様々な患者・住民のニーズに対応できる機能を発揮することを通じて患者に選択してもらう存在として飛躍を
遂げる可能性がある。

◆患者のための薬局ビジョン(抄)2015年10月
① ~立地から機能へ~
・ いわゆる門前薬局など立地に依存し、便利さだけで患者に選
択される存在から脱却し、薬剤師としての専門性や、24時間
対応・在宅対応等の様々な患者・住民のニーズに対応できる
機能を発揮することを通じて患者に選択してもらえるようにする。
② ~対物業務から対人業務へ~
・ 患者に選択してもらえる薬剤師・薬局となるため、専門性やコ
ミュニケーション能力の向上を通じ、薬剤の調製などの対物中心
の業務から、患者・住民との関わりの度合いの高い対人業務へ
とシフトを図る。
③ ~バラバラから一つへ~
・ 患者・住民がかかりつけ薬剤師・薬局を選択することにより、服
薬情報が一つにまとまり、飲み合わせの確認や残薬管理など安
心できる薬物療法を受けることができる。

◆患者のための薬局ビジョンの概要