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参考資料2 (52 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20220525/zaiseia20220525.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史の転換点における財政運営(5/25)《財務省》
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資料Ⅱ-1-52

薬剤費の適正化④(費用対効果評価制度)

〇 費用対効果評価制度については、2019年4月から運用を開始し、2021年3月に初めて2品目についての費用対効果評価が示された。今回の経験を踏まえ、より迅速・効率的に評価を
行う手法について検討する必要がある。
〇 また、評価の対象とする品目について、市場規模が大きい、又は著しく単価が高い医薬品等とすることにされているが、長期収載品も含めて広く分析の対象とする基準を設けるべきである。
(注)2019年3月以前に保険適用された品目については年間販売額1,000億円以上などが要件とされており、現在対象品目とされているものがない。
〇 評価結果については、保険償還の可否の判断に用いるのではなく、一旦保険収載したうえで価格調整に用いることとされている。しかし、評価結果を適切に反映する観点から、価格調整を
行う対象範囲について営業利益や加算部分に限定せずに広げること、費用対効果が低く他の医薬品で代替可能な場合には保険収載の対象から外すなど保険償還の可否の判断にも用い
ること、費用対効果に基づいて医薬品使用の優先順位を定める仕組みを設けることを検討すべきである。

◆費用対効果の評価が示された最初の薬剤
品目名

総会での指定日

調整前価格

調整後価格

適用日

テリルジー100エリプタ

2019/5/15

4,183.50円(14吸入1キット)
8,853.80円(30吸入1キット)

4,160.80円(14吸入1キット)
8,805.10円(30吸入1キット)

2021/7/1

キムリア

2019/5/15

34,113,655円

32,647,761円

2021/7/1

◆費用対効果評価の手順
①品目の選定

(市場規模の大きい医薬品等を選定)

②企業による分析(9ヶ月)

分析前協議(分析枠組み等の決定)、企業分析

費用

※国立保健医療科学院が主体となり実施

④総合的評価 (3ヶ月)

評価対象品目が、既存の比較対照品目と比較して、費用、
効果がどれだけ増加するかを分析。

b

増分費用効果比=
(ICER)

a
比較対照品目

③公的分析(検証・再分析)(3~6ヶ月)

評価対象品目

A

⑤費用対効果の評価結果に
基づく価格調整を実施
(注)カッコ内の期間は、標準的な期間

B-A(効果がどのくらい増加するか)

健康な状態での1年間の生存を延長するために必要な費用
を算出。

B 効果

価格
調整率

(原価計算方式の場合)
価格調整は有用性系加算部分+営業利益の範囲(開示度低い場合)



500万円 750万円 1,000万円

b-a(費用がどのくらい増加するか)

製品総原価
評価結果
(ICER)

評価結果に応じて対象品目の価格を調整
・費用対効果の悪い品目は価格を引下げ
・医療費の減少につながる品目等は価格を
据置き又は引上げ

流通経費

営業利益
※1

加算部分
※2

消費税

価格調整対象
※1開示度が高い場合には営業利益は対象外
※2加算がない場合には、調整対象とはならない