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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (59 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

221102
糖鎖欠損トランスフェリン(CDT)トランスフェリン比
一般社団法人日本肝臓学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

04消化器内科
21精神科

関連する診療科(2つまで)
01内科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
糖鎖欠損トランスフェリン(CDT)/トランスフェリン比
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する

令和4年度



追加のエビデンスの有無

提案される医療技術の概要
(200字以内)



血清中の糖鎖欠損トランスフェリン(carbohydrate deficient transferrin:CDT)測定に用いる試薬キット・N-ラテック
スCDTは、平成28年に体外診断用医薬品として承認された。測定原理はラテックス凝集免疫ネフェロメトリーであり、本試
薬と血漿蛋白検査システムを用いることにより、全自動、18分間で%CDT(CDT/トランスフェリン)の測定が可能である。

文字数: 190
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

アルコール性肝障害鑑別補助診断

アルコール性肝障害と診断するには正確な飲酒量の把握が鍵となる。60gを超える飲酒を2週間継続すると糖鎖欠損トラン
スフェリン(carbohydrate-deficient transferrin: CDT)が増加し、半減期は約15日であることから直近の飲酒を把握で
きる。%CDTはアルコール性肝障害が疑われる200万人が対象となるが、γ-GTPが陰性の患者(推定13万人)、非アルコール
性との鑑別が困難な患者、治療経過観察において特に有用性が期待できる。高い特異性を持ってアルコール性肝障害を鑑別
することにより、治療方針の決定や患者の行動変容にも貢献し得る。以上より、保険収載の必要性があると考える。

文字数: 299
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

肝障害患者におけるアルコール性肝障害鑑別補助診断(γ-GTPが上昇しない患者、非アルコール性との鑑別が困難な患者、
断酒や減酒の治療経過観察中の患者等)

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

患者より血清を採取、試薬キット・N-ラテックスcarbohydrate deficient transferrin(CDT)を用いて、%CDT(CDT/トラ
ンスフェリン)を測定する。断酒や減酒の治療経過観察目的においては3~4か月に一度、非アルコール性との鑑別が困難な
患者においては1回の測定が想定される。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

-

医療技術名

-

既存の治療法・検査法等の内容

血清AST, ALT, AST/ALT比, γ-GTP, IgA, MCV(平均赤血球容積)が飲酒と関連するが、種々の肝疾患、血液疾患において
も異常値がみられる。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

③に挙げたAST, ALT, AST/ALT比, γ-GTPは他の肝障害でも上昇し、診断の補助にはなるものの特異性に乏しい。また、γGTPは飲酒しても上昇しない例が6.6%に存在する(参考文献1、P184)。IgAやMCVは免疫疾患や血液疾患においても上昇す
る。%CDTの測定により飲酒量を客観的に把握できることから、治療方針の決定や重症化の抑止に役立つ。
日本人を対象とした報告では、非アルコール性肝障害における陽性率は極めて低く(参考文献1、P184)、最近の報告で
は、断酒、常習飲酒の感度・特異度はそれぞれ68.6%・91.8%、77.9%・77.1%であり、ɤ-GTPと比較して有意に良好で
あった(参考文献2、P5-6)。

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

3
ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

261

アルコール性肝障害診断基準(アルコール医学生物学研究会2011
年版、2021年改訂)にて、陽性であれば診断はより確実と記載。