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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (156 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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妥当と思われる診療報酬の区分
点数(1点10円)

イ 病理検体がない場合
ロ 病理検体がある場合

その根拠

【イ】(通常の診断に比べて「追加的に」係る時間・人件費)呼吸器内科は、MDDのための専門的見地による問診20分、検査
判断10分、身体所見診察15分、インフォームドコンセント30分、HRCT画像判断10分、各種検査値の統合解釈15分、病理検体取
得判断10分、MDD実施に向けた臨床情報統合資料作成30分、MDD実施60分及び結果説明30分。放射線科医は、臨床情報の解釈を
加えたMDD画像判断20分、臨床情報・画像情報統合資料作成30分及びMDD実施60分。計340分。医師時給10,400円として人件費
59,000円。(情報共有等のシステム運用諸経費)1症例当たり7,400円。合計66,400円。
【ロ】(同人件費)呼吸器内科は検体採取時の技術30分、臨床情報統合資料作成30分、MDD実施60分及び結果説明30分。放射
線科医は、臨床情報・画像情報統合資料作成30分及びMDD実施60分。病理医は、臨床情報・画像情報の解釈を加えたMDD画像診
断30分、再診断に向けたアーカイブや染色確認等60分、病理情報を含む統合資料作成30分及びMDD実施60分。計420分。上記単
価で人件費73,000円。(同システム諸経費)上記にスキャニング機器関連コスト1,800円追加。合計82,200円。

⑩希望する診療
報酬上の取扱い

関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(③対象疾
患に対して現在
行われている医
療技術を含む)

区分

6,640点
8,220点



番号

該当無し

技術名

該当無し

具体的な内容

該当無し
減(-)

プラスマイナス
予想影響額(円)

180,000,000円

その根拠

【医療費の増】イは6,600人×6,640点。ロは1,320人×8,220点。計5.5億円。
【医療費の減】誤診によって非IPF患者に抗線維化薬を処方してしまうケースを回避できることが期待できる。オフェブは月
額約37万円であり、回避1人につき5か月分の薬剤費が無駄に使われずに済むと仮定すると、回避1人につき185万円の薬剤費の
減の効果が見込まれる。Fujisawa等による研究では全対象者のうちIPFと診断される割合はMDDにより6ポイント減少した
[16]。医療費削減効果は6,600人×6%×185万円/人。計7.3億円。医療費は純減となり5.5-7.3=-1.8億円。

備考

誤診が減ることで難病公費支出がその分適正化されたり、患者のQOL向上に繋がったりする可能性がある。IPF患者にステロイ
ド+免疫抑制剤を用いると60週以内に死亡する割合が2.0%から19.8%に悪化することが分かっているが[28]、そのような例は
Fujisawa等のデータを基にすると非MDD診断においては10.5%の割合で生じうる[16]。少なく見積もって、MDDによる適切な診
断で年間6,600人×10.5%×(19.8%-2.0%)÷60週×52週=107名の死亡が回避し得る。

予想影響額

⑪提案される医療技術において使用される医薬品、医療機
器又は体外診断薬
(主なものを記載する)

⑫提案される医療技術の海外における公的医療保険(医療
保障)への収載状況

※ 該当する場合、国名、制度名、保険適用上の特徴
(例:年齢制限)等

該当無し

1)収載されている

1)を選択した場合は、下の欄に詳細を記載。

・米国メディケア:CPTコード99446~99449。これらのコードはびまん性肺疾患のMDDそのものではないが、遠隔での医師同士
の職種間連携に対し、実施時間に応じたフィーが償還される。
・次に掲げる国では、公的医療保険における抗線維化薬の償還に先立ち、MDDでの確定診断が償還条件となっている:フラン
ス[26,27]、ベルギー[19]、オーストラリア[25]。

⑬提案される医療技術の先進医療としての取扱い

d. 届出はしていない

⑭その他

[1]⑯参考文献4, [2]Am J Respir Crit Care Med 2007;175:1054-60, [3]Am J Respir Crit Care Med 2002;165:277-304,
[4]Thorax 2008;63:v1-v58, [5]⑯参考文献1, [6]Respir Med Res 2022;83:100948, [7]⑯参考文献3 ,[8]Lancet Respir
Med 2018;6:138-53, [9]Am J Respir Crit Care Med 2020;202:e36-e69, [10]Chest 2021;160:e97-e156, [11]Respirology
2021;26:23-51, [12]Can J Respir Crit 2017;1:133-41,[13]Lancet Respir Med 2020;8:925-34, [14]Ann Am Thorac Soc
2022;19:66-73, [15]Chest 2018;153:1416-23, [16]⑯参考文献5, [17]Respirology 2016;21;1438-44, [18]Can Respir J
2020:9026171, [19]Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2019;36:108-15, [20]⑯参考文献2,[21]Am J Respir Crit Care
Med 2022;205:E18-47,[22]日呼吸誌 2021;10:97-101,[23]Respirology 2021;26:612-15,[24]間質性肺炎/肺線維症患者会要望
書 2022, [25]Respirology 2017;22:1436-58, [26]Eur Respir Rev 2014;23:193-214, [27]Rev Mal Respir 2017;34:900-68,
[28]NEJM 2012;366:1968-77

⑮当該申請団体以外の関係学会、代表的研究者等

びまん性肺疾患MDD診断保険収載検討タスクフォース、日本びまん性肺疾患研究会、びまん性肺疾患研究会、東京びまん性肺
疾患研究会、浜松びまん性肺疾患研究会、東海びまん性肺疾患研究会、びまん性肺疾患フォーラム、九州びまん性肺疾患研究
会、呼吸器学会学術集会症例検討会、日本肺病理学会、間質性肺炎/肺線維症患者会

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