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提案書02(0203頁~0398頁)医療技術評価・再評価提案書 (188 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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火災事故報告が義務化され酸素供給遮断装置も義務化されたイギリスでは、52,650人の在宅酸素患者の死亡事故が2013-2017の5年間で1名という
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 報告もあり、約16万人の在宅酸素患者のうち同時期の死亡者20名である日本とはODDS比約0.14という大きな違いがある。ドイツやアメリカ退役軍
人医療施設でも酸素供給遮断装置は義務化されている。アメリカ・ノースカロライナにて在宅酸素患者に酸素供給遮断装置(firebreak)を225件設
後等のアウトカム
置したところ、在宅酸素による火傷による入院が年間24件から9件に激減したという報告がある。

1) American Burn Association :Position Statement on Home Oxygen Burn
Prevention
2) BTS Guidelines for Home Oxygen Use in Adults :
https://thorax.bmj.com/content/70/Suppl_1/i1(2023年3月14日閲覧) “All
concentrators should have fire breaks inserted into the tubing—one at the
patient end and one at the machine end—to reduce the risk of potentially
catastrophic fires” 、i27 “Patients and family or carers should be instructed
not to remove the fire breaks”
3) Position statement of The International Association of Fire Chiefs
Home Oxygen Burn and Injury Fire Safety
ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
4)ISO(国際標準化機構) 80601-2-69:2014 Medical electrical equipment Part 2-69:
る。)
Particular requirements for basic safety and essential performance of oxygen
concentrator equipment
“p.13 201.11.2.101 * 火災予防のための追加的要件
利用者が触れる.酸素濃縮器の酸素供給口といかなる酸素投与用の付属品の出口は中に火が
入っていかないような装置をそなえるべきである。この装置は道具がなければ利用者に
よって取り除けないようにすべきである。この装置は酸素の流れが止まることでもよい。

5)JIS(日本産業規格)で2021年2月からは新しい酸素供給装置は酸素供給遮断措置をつける
ことが義務化された。 T 7209;2018

③再評価の根
拠・有効性
ガイドライン等での位置づけ

④普及性の変化
※下記のように推定した根拠

年間対象者数の
変化

年間実施回数の
変化等

見直し前の症例数(人)

12万人

見直し後の症例数(人)

すでに酸素療法中の患者に酸素供給遮断装置をつけるため初年度のみ18万人となり
自体に変化はなし)

見直し前の回数(回)

18万回

見直し後の回数(回)

12万回

⑤医療技術の成熟度
・学会等における位置づけ
・難易度(専門性等)

・施設基準
(技術の専門性
等を踏まえ、必
要と考えられる
要件を、項目毎
に記載するこ
と)

火災事故報告が義務化され酸素供給遮断装置も義務化されたイギリスでは、52,650人の在宅酸素患者の死亡事故が2013-2017の5年間で1名という
報告もあり、約16万人の在宅酸素患者のうち同時期の死亡者20名である日本とはODDS比約0.14という大きな違いがある。ドイツやアメリカ退役軍
人医療施設でも酸素供給遮断装置は義務化されている。アメリカ・ノースカロライナにて在宅酸素患者に酸素供給遮断装置(firebreak)を225件設
置したところ、在宅酸素による火傷による入院が年間24件から9件に激減したという報告がある。

翌年度からは新規導入患者のみとなる(在宅酸素療法の適応

ドイツ(EU)・イギリスNHS・米退役軍人医療施設では火災時作動する酸素供給遮断装置が義務化されている。(ドイツBfArM勧告 イギリス胸部疾
患学会ガイドライン)ISO 80601-2-69:2014 や JIS T 7209:2018 にも酸素供給装置に火災時に作動する酸素供給遮断装置を付けることを推奨
している。日本でも2021年2月からは新しい酸素供給装置は酸素供給遮断装置を付けることが義務化された(JIS規格)。技術的には平易。専門性
不要。

施設の要件
(標榜科、手術件数、検査や手術の体 在宅酸素療法の施設基準のみ
制等)
人的配置の要件
(医師、看護師等の職種や人数、専門 すでに各家庭に酸素濃縮器を配備している酸素供給業者がいるので、変更はなし。
性や経験年数等)
その他
(遵守すべきガイドライン等その他の 特になし
要件)

⑥安全性
・副作用等のリスクの内容と頻度

患者・家族が火災時作動する酸素供給遮断装置を自ら取り外さないよう、指導する。旧式のファイアセイフの場合、一方方向のみの遮断となるた
め、設置方向に注意する。安全性については重症熱傷・死亡症例が減る。

⑦倫理性・社会的妥当性
(問題点があれば必ず記載)

喫煙者は自ら喫煙することを申告しない場合が多く、喫煙者に絞った対策を行うことは困難。仏壇のろうそく・線香やコンロ・ストーブの火な
ど、火災リスクは全在宅酸素患者にあり、全員に対して対策を行うことが必要。

⑧点数等見直し
の場合

見直し前

0

見直し後

100

その根拠

在宅酸素療法材料加算に初回のみ加える(ファイアセイフの定価が約1,000円である)

区分
⑨関連して減点
や削除が可能と
考えられる医療
技術(当該医療
技術を含む)



番号

160995

161000

技術名

気道熱傷

具体的な内容

Medical Data Visoin(株)によるDPCデータ(EVE-ASP)によると 対象481病院における2020年4月から2022年3月までの全熱傷入院患者医療費は
4,256,875,000円でありそのうち死亡症例は89例である。ここから一人の死者あたりの生存者も含めた熱傷医療費が約4783万円と推計される。在
宅酸素関連の年間4人の焼死者が減るとすれば、生存者も含めた熱傷医療費削減額は約1億9132万円となる。

熱傷

減(-)

プラスマイナス

⑩予想影響額

予想影響額(円)

7132万円(初年度のみ1132万円)

その根拠

1,000円×(18万人

備考

火災の建物損害額等を検討すると更に経費節減は効果は大きくなる(1042億円(火災による令和3年被害総額)÷1,417人(年間焼死者数)×4=2
億9410万円の効果)

⑪算定要件の見直し等によって、新たに使用される医薬
品、医療機器又は体外診断薬

もしくは12万人)-1億9132万円(医療関係費のみ)

酸素カニュラにつける火災時に作動する酸素供給遮断装置(ファイアセイフ)


390

もしくは

火災時に作動する酸素供給遮断装置付きの酸素供給装