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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (8 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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第2章 コアコンピテンシーに基づく看護学士課程教育の構造
コアコンピテンシーを看護学士課程の中にどのように位置づけ、教育をすすめていくのかについて、
概要を以下に説明する。

コアコンピテンシーに基づく看護学士課程教育の構造の概要(図 )
コアコンピテンシーに基づく看護学士課程教育の構造を図  に表した。横軸は、学修の積み重ねと
しての学年進行を示している。 年間にわたる学士課程教育においては、どのような専攻分野であっ
ても身につけることが求められる学士力を大学教育の基盤として位置づけた。看護学士課程教育にお
いては、学士力と相互に関連し合いながら、看護職を目指す者に必要なコアコンピテンシーを身につ
けることが求められる。したがって、その内容を学士力の上に積み重ねる形で示した。
具体的には講義・演習・実習という様々な教育方法を有機的に組み合わせながら、
「Ⅰ群 対象とな
る人を全人的に捉える基本能力」をベースにⅡ群からⅤ群までのコアコンピテンシーを育成していく
ことを表している。
「Ⅵ群 専門職として研鑽し続ける基本能力」のコアコンピテンシーについては、
後述する学士力に含まれる「生涯学習力」に相当すると考えられるため、Ⅰ群からⅤ群のコアコンピ
テンシーとは別に示した。
学年進行とともに学士力や各コアコンピテンシーが徐々に発展し、統合実習などの機会により、 
専門職あるいは看護学として学びの統合を図り、最終的には学生が「卒業時の到達目標」を達成でき
るようにするためのカリキュラムを、各大学が構築していく必要がある。学士力や、 つの群  の 
コアコンピテンシーの内容、および卒業時の到達目標などは、各大学のカリキュラムポリシーやディ
プロマポリシーとも関連するものである。したがって各大学はこれらコアとなる要素をカリキュラム
に取り入れ、ディプロマポリシーとの関連性を検討し、独自の看護学士課程教育の構築をしていくこ
とが求められる。
以下では、図に含まれる重要な要素の概要について説明する。

.学士力について
学士力については、中央教育審議会報告書「学士課程教育の構築に向けて(中央教育審議会大学分
科会制度・教育部会、平成  年  月  日)」にその内容が明記されている。それによると「学士力」
とは、学士課程の各専攻分野を通じて培う力であり、教養を身に付けた市民として行動できる能力で
ある。具体的には、
「知識・理解」、
「.汎用的技能」、
「.態度・志向性」、
「.統合的な学習経験
と創造的思考力」の  つがあげられている。  
「.知識・理解」に関しては、看護学の基本的な知識を体系的に理解するとともに、その知識体系
の意味を歴史・社会・自然と関連付けて理解することが必要となる。そのためには人文科学、社会科
学、自然科学および多文化・異文化に関する知識(いわゆる一般教養科目群)を理解することが求め
られる。
「.汎用的技能」は、
「知的活動でも職業生活や社会生活でも必要な技能」であるとされている。
これには「コミュニケーション・スキル」「数量的スキル」「情報リテラシー」「論理的思考力」「問題
解決力」が含まれている。
「コミュニケーション・スキル」は主にコアコンピテンシー「Ⅱ群 ヒュー
マンケアの基本に関する実践能力」の中の「.実施する看護を説明し意思決定を支援する能力」や「.
援助的関係を形成する能力」
、および「Ⅴ群 多様なケア環境とチーム体制に関する実践能力」の「.

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