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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (36 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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人々と協働して、ケアの質の改善に取り組む能力が求められている。看護提供体制における看護機能
と看護ケアの質を改善する能力を果たすためには、看護の専門機能・看護活動を社会的な視点から広
く捉え、保健医療福祉のなかに位置づけて理解すること、専門職間での協働のもと、看護ケアのマネ
ジメント及び看護の質の保証・改善への取り組みの方策について理解することが必要となる。
看護提供体制における看護活動と看護ケアの質を改善していくことは、医療施設内においてだけで
なく、介護施設や地域ケアなどのサービスの質を保証する視点、とりわけ在宅医療が推進されている
現在の医療水準を適切に確保する視点などについても学ぶ機会を提供することが必要である。
さらに、看護ケアを時間的な流れや空間的な広がりで捉え、自己の提供する看護ケアを全体のなか
に位置づけ、看護ケアをマネジメントする視点を養うことができるように教育を行う。そのために、
看護ケアを客観的に捉える方法として、看護のアウトカム評価や看護の費用対効果の知識を具体的な
場面で活用できるように指導する。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 保健医療福祉における看護サービスを提供する仕組み、看護の機能と看護活動のあり方について
理解できる。
 看護の質の管理及び改善への取り組みについて理解できる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

① 保健医療福祉制度および看護サービス提供の仕組みと組織
地域社会の中で生活する人々を支える保健医療福祉制度により、看護がサービスとして提供される
仕組みや社会における看護の機能について理解し、それを裏づける法律について理解する。また一定
の施設で提供されるときは事業体の組織、なかでも看護の組織のありようによって提供内容が影響を
受けることを理解し、個人、家族に看護サービスを提供するには一定のシステム(体制)が必要であ
ることを理解する。

②看護サービスの質管理
看護を組織的に提供するときの管理手法を理解し、質を評価し継続的な管理(3'&$)を行う具体的
な方法を理解する。看護もまた一定の経済活動の中で行うことを理解し、経営、費用対効果、効率的
なシステムを理解する。

地域ケア体制の構築と看護機能の充実を図る能力
「地域ケア体制の構築と看護機能の充実を図る能力」とは、地域の人々や地域組織活動について理
解し、地域ケア体制をつくり、そのなかで看護機能を発揮していく能力のことである。
近年の看護職の役割拡大、地域医療の充実とともに、すべての看護職が地域ケアの充実に向けて看
護機能を発揮することが重要な責務となっている。地域ケア体制の構築と看護機能の充実を図るため
には、地域を健康ニーズや健康課題、さらに地域の健康に関連する資源を把握し、地域の人々の健康
課題を解決するために関係者と協働し、看護機能を発揮して地域ケアを提供する体制を創っていくこ
とが必要である。

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