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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (40 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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③ 地域包括ケアと看護
超高齢社会の著しい進展や医療技術の進歩などの背景と社会保障の現状を理解した上で、療養場所
に関わらず質の高いケアを提供するための法や制度についての知識が必要である。また、療養者と家
族の意思を尊重し、さまざまなフォーマルおよびインフォーマルなサービスが連携・協働してケア体
制を構築する必要性を理解し、そのプロセスを説明できる能力が求められる。地域包括ケアを推進す
る必要性と概念を理解したうえで、国や地域での具体的な取り組みを説明できる知識が重要である。
地域包括ケアにおける看護の役割と機能について説明できる必要がある。そのためには、社会保障、
在宅看護に関係する法令、サポート(フォーマル・インフォーマル)、連携や協働の仕方やケースワー
ク、ヘルスプロモーションについて理解する。

社会の動向と科学技術の発展を踏まえて看護を創造するための基礎となる能力
「社会の動向と科学技術の発展を踏まえて看護を創造するための基礎となる能力」とは、社会の動
向を把握した上で、変動する社会のなかで新たな看護を創っていく能力のことである。すなわち、 
わが国の疾病構造の変遷や課題、疾病対策、保健医療福祉対策の動向とそのサービスの経済的・政策
的課題を含めた成り立ちについての理解を深め、さらには国内外の看護の動向に関心を寄せて、看護
の役割や課題について理解できることである。
看護は多様化する社会に対応し、人々のニーズに応えていくことが期待されている。このような 
社会の期待に応えていくためには、
次世代の看護職が、保健医療福祉を取り巻く社会の動向を踏まえ、
グローバルな視点から看護の役割を理解し、看護を変革し創造していく姿勢を修得することが求めら
れている。さらに看護の国際化の視点から、多様な文化背景をもつ人々と関わる機会が多くなるなか
で、文化による健康や看護についての捉え方の違いなど、多様な視点から看護の役割について学んで
いくことが求められる。
看護学教育においては、一つひとつの看護実践を超えて、看護を社会との関わりのなかで捉え、 
あるべき看護について自己の考えを発展させていくことができるように、学生を励まし導いていくよ
う努める。そして、将来、看護を専門職として改革していくことのできる潜在的な能力を育むように
関わる。このような能力は教養教育によって広い視野や改革していく視野などを養い、看護専門科目
によって育成していくことが可能となろう。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 疾病構造の変遷、疾病対策、保健医療福祉対策の動向と看護の役割について説明できる。
 グローバリゼーション・国際化の動向における看護のあり方について理解できる。
 社会の変革の方向と科学技術の発展を理解し、看護を発展させていくことの重要性について説明で
きる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

① 保健医療福祉制度や科学技術の発展等社会の動向
社会、および医療・看護制度の動向、歴史的変遷、国内外の医療と看護の比較などを通して、政策
決定と看護の役割責務など、より広い視点で看護を捉える。また、科学技術の発展に伴う最先端医療
や再生医療等を理解するとともに、$, $UWLILFLDO,QWHOOLJHQFH 、,R7 ,QWHUQHWRI7KLQJV の看護
への活用等について、看護を変革し創造していく姿勢を修得することが求められていく。

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