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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (28 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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④社会資源の活用
療養に必要な社会資源(インフォーマル・サポートも含む)を探索し、対象者の状況に合わせて適切
な資源を紹介する看護の役割を理解する。保健師など保健関係職種・組織、医師やメディカルソーシャ
ルワーカー、訪問看護師などの医療関係者、地域包括支援センターやヘルパーなど介護・福祉関係者、
民生委員や自治会などの地区組織の役割を理解し、活用する手段を理解する。

⑤薬物療法に関連した人間の反応
薬物は、身体機能の変調を調整するうえで医療、医療以外でも日常的に用いられている。看護師は、
与薬の実践者として、
日常的に医療現場で薬物療法に直接深くかかわることから、
薬物の性質や機能、
人間の反応について十分な知識は必要である。薬物の分類・特性をはじめとして、薬理作用を規定す
る要因、薬物の投与方法、薬物動態(吸収、分布、代謝、排泄)、作用機序、相互作用、副作用、禁忌、
耐性、依存等の知識、並びに安全な与薬に必要な知識を修得し、薬物療法に対する人間の療養行動(コ
ンプライアンス、アドヒアランス)について理解する必要がある。

⑥薬物療法中の看護援助技術
薬物療法の原理や原則を理解し、安全に正確に与薬を行う技術を身につける。患者にとっての薬物療
法の意味を理解し、患者のコンプライアンス、アドヒアランスをアセスメントすることができる。また、
多職種と連携して患者とコミュニケーションを取りながら服薬行動やその意味を理解し、患者が納得し
て薬物療法に臨むための看護援助の方法を理解する。

Ⅳ群.特定の健康課題に対応する実践能力 
「特定の健康課題に対応する実践能力」とは、特定の健康課題として、人の健康生活の保持増進と
健康障害の予防、急激な健康破綻と回復、慢性疾患・不可逆的健康課題、エンドオブライフに焦点を
あて、それらの状況・状態にある人々への援助を実践することに関わる能力のことである。この能力
は、人が誕生してから高齢期を迎え、死に至る間の全ライフステージ、あらゆる健康レベル、あらゆ
る状況における健康課題に関わっている。特定の健康課題には、地域住民や患者、利用者などが健康
課題を自ら達成・克服していく必要のあるものから、問題解決に専ら専門的援助を必要とするまで多
岐にわたる。したがって求められる能力も多様である。そのため、焦点となる健康課題の特性を十分
に理解し、各々の援助能力を確実に育成することが必要である。
看護学士課程において、特定の健康課題に対応する実践能力として、特に健康レベルに焦点を当て
て、健康の保持増進-急激な健康破綻-回復過程-慢性・不可逆的健康課題-エンドオブライフにあ
る人について論じている。しかし、それぞれの健康レベルは連続体であり流動的であること、その健
康の様相は発達段階によって異なっていること、そしてヘルスプロモーション、健康増進、予防は看
護の基盤であるという考えを前提としている。すなわち、健康増進を健康の連続性のなかで捉えると
ともに、あらゆる年代の人の健康課題に対してライフサイクルを加味してアセスメントし支援するこ
とが求められている。
以上のことから、
「特定の健康課題に対応する実践能力」の中には、「.健康の保持増進と疾病を
予防する能力」

「.急激な健康破綻と回復過程にある人を援助する能力」
、「.慢性・不可逆的健
康課題を有する人を援助する能力」

「.エンドオブライフにある人と家族を援助する能力」
、といっ

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