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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (38 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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安全なケア提供体制を構築することが重要である。
看護学士課程教育においては、これらの基本的な知識とセーフティマネジメントやリスクマネジメン
トの知識を教授することはもちろんのこと、安全を守ることの困難さを具体的な事例(医療施設、高齢
者施設、在宅等)を通して学ぶ機会を提供し、安全なケアを価値として内在化するように導いていくこ
とが求められる。また、看護職自身の安全を守る必要性、基本的な予防策について理解する。
さらに、安全なケア環境は他職種との連携によって、組織として取り組むべき課題であること、例え
ば、組織の医療安全管理委員会の役割や医療安全管理指針などについても理解し、将来組織的に取り組
んでいくことのできる能力を身につけるように支援する。看護職者の責務として、安全性の原則や基準
などについて理解し、リスクマネジメント、感染予防対策を実践する知識・能力を身につけることがで
きるようにする。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 安全なケアをチームとして組織的に提供する意義について説明できる。
 医療事故防止対策について理解し、そのために必要な行動をとることができる。
 感染防止対策について理解し、必要な行動をとることができる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。

①組織的医療安全管理における役割
医療安全管理は組織的にチームで取り組む必要があることを理解し、チームの一員として看護師の
役割を認識し、さらに医療のなかでの安全文化を醸成していく必要性を理解する。また、安全を脅か
す要因や医療器具・医薬品の安全な管理、薬害防止、安全な医療環境を形成していく意義について理
解し、安全基準を遵守するなど組織に協力する能力が必要である。

②医療安全管理
看護に関連した有害事象(転倒・転落などの事故、褥瘡など)だけでなく、医療行為に伴う事故を
防止するために必要な行動について学び、
演習などを通して状況を設定して行動化することができる。
医療事故発生時の対応や発生後の分析と評価を行うことの意義を認識し、インシデントレポートの目
的を理解し、活用方法を述べることができる。

③感染防止対策
スタンダードプリコーションについて理解し、世界標準の感染防止行動を正しく実践できる。リスク
の高い感染症についてはその感染源、伝播経路、宿主の特徴を理解し、感染を予防するための方法につ
いて説明できる。

保健医療福祉チームの一員として協働し連携する能力
「保健医療福祉チームの一員として協働し連携する能力」とは、保健医療福祉チームの一員として、
チーム医療における役割を理解し、看護職として協働していく能力であり、保健医療福祉サービスの
継続性を保証するために必要な継続看護、在宅看護、地域保健・学校保健との連携をしていく能力の
ことである。
変化する病状や生活要求に対応しながら、一定の治療とケアを継続するためには、看護職者同士の

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