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参考資料2_看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標 (18 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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環境からの刺激による人間のストレスとそれに対するコーピング、適応と健康との関係について知
ることが看護実践には必要となる。そのため、学生は環境とストレスの関係、支援方法としてコーピ
ング資源の活用やストレスマネジメント、ソーシャルサポートによる支援などについての知識を修得
する必要がある。

④環境からの影響に対する個人の適応的行動
家族は健康の促進に関与する第  次的な集団として位置づけられ、家族の健康は、ユニットとして
の家族と個々の家族メンバーの ZHOOEHLQJ を保持・増進するための家族の行動を含むダイナミックな
プロセスとして位置づけられる。学生は家族システムを個人-家族-地域社会-社会という階層的な
体系の中でとらえ、理解することが求められる。また、家族は家族を取り巻く環境や社会システムと
常に交流しながら存在している。学生はこのような関係性を理解し、看護の対象としての個人・家族、
集団、地域社会を捉える能力が必要になる。

 人間を取り巻く環境について理解しアセスメントに活かす基本能力
看護のメタパラダイムに人間と環境が含まれている。人間は環境との相互作用によって、健康に大
きく影響を受ける存在である。したがって、環境についての理解とともに、環境が人間の健康に及ぼ
す影響を理解することは看護を考える上では非常に重要となる。
「人間を取り巻く環境について理解しアセスメントに活かす基本能力」では、看護の対象である人
間を取り巻く環境について理解し、環境が人間の健康に及ぼす影響を考えることができる素地を学び、
アセスメントに活かすことができる基本能力を養う。

卒業時の到達目標として次の  つを提示した。
 自然環境、地球環境問題と人間の健康の関係について説明できる。
 社会環境と人間の健康との関係について説明できる。
これらの到達目標を達成するために必要な教育内容 例 を以下に示す。
 
①自然環境と人間の健康
私たちを取り巻く大気や水、
土壌などの自然環境は、私たちの健康に直接的に大きく影響を及ぼす。
大気や水質、
土壌汚染などが様々な健康障害を引き起こすことは周知の事実である。また近年は地震、
津波、火山活動の活発化などによる災害が各地で発生しており、自然環境がもたらす猛威が、人間の
生活や健康にも大きな影響を与えている。さらにグローバリズムの進展に伴って、一つの地域で発生
した感染症が容易に世界的規模で拡大する可能性があり、人間の健康にとっても大きな脅威となって
いる。また生態系にも影響を及ぼす特定外来生物がグローバリズムに伴い、徐々に世界的に拡がり 
問題を引き起こしている。また地球温暖化による影響として熱中症患者の増加や、豪雨による災害も
増加しており、人間の健康にも大きな影響を及ぼしている。これら自然環境の変化は人間の健康にと
っても深刻な影響を与えるものであり、看護を考える上で十分に理解しておく必要がある。したがっ
て、自然環境が人間の健康にどのような影響を及ぼすのかについて知識を修得する必要がある。

② 社会環境と人間の健康
社会環境は、家族環境、地域環境、学校環境、職場環境などを主要な構成要素とする。人は生まれ

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