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資料1_具体的研究事項と横断的事項について (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33521.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第11回 6/9)《厚生労働省》
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(3)患者に優しい新規医療技術開発に関する研究
これまでの成果の例
AMED評価

• 異分野融合や医工連携による研究が着実に進んでいる。
• 企業導出に向けた医師主導治験の完遂や導出先企業による製造販売承認申請を行うなど成果も出てきている。
後半5年間での成果の例

• タンパク質・ペプチド修飾解析による早期がん・リスク疾患診断のための血液バイオマーカーの開発(日本医科大学 本田 一文)
健常者と異なり、膵がん患者の血液中では消化酵素の切断異常により中間鎖であるApoA2-ATQ/ATが減少していることを見いだし、同
現象を、日本国内の多施設共同研究や米国国立がん研究所との共同研究でも確認した。膵がん患者や膵がんのリスクが高い疾患の患者
でAPOA2アイソフォーム濃度が低下するという発見を基に、企業との共同研究により、血液中のAPOA2アイソフォーム濃度を測定す
る酵素免疫測定法(ELISA)キットを作製し、体外診断用医薬品として厚生労働省へ製造販売承認申請に至った。
• 先天性巨大色素性母斑を母地とした悪性黒色腫に対する予防的低侵襲治療方法の開発〜高圧処理新規医療機器の研究開発(京都大学
森本 尚樹)
先天性巨大色素性母斑に対して、切除母斑組織を高圧処理により不活化させ、自家真皮再生に再利用できることを明らかにした。本治
療に用いる高圧処置装置の医療機器承認を目指した医師主導治験を行い、終了している。
• がん細胞および免疫応答解析に基づくがん免疫療法効果予測診断法の確立(国立がん研究センター 西川 博嘉)
悪性黒色腫、非小細胞肺がん、胃がん、メルケル細胞がん及び成人T細胞白血病・リンパ腫について、腫瘍組織および血液検体を集積
し、がん細胞の遺伝子変異および遺伝子発現、T 細胞受容体のパターン、HLAタイピングとがん抗原の予測などを、ゲノムおよび免疫
の両方の側面から網羅的解析を行った。オールジャパンの研究体制を確立し、検体の取集、検体に紐付けられた臨床情報と併せて、
「がん研究10カ年戦略」の課題である「がんと宿主の関係を解明し、がんの原因解明につなげる」研究開発を実施し、がん免疫療法効
果予測診断法を確立し、企業導出へと展開した。
• 重粒子線治療装置の小型化・高性能化に関する研究開発(量子科学技術研究開発機構 白井敏之)
国内企業が有する超伝導技術を活用し、産学連携により重粒子線治療装置に用いられる大型シンクロトロン加速器を大幅に小型化でき
る超伝導電磁石の開発に成功し、この技術を使用した小型重粒子線治療装置の製作を2023年より開始した。また、国内企業と共同で、
ヘリウムからネオンまでの複数の多価イオンを出力可能なマルチイオン源の開発に世界で初めて成功し、臨床試験のための基礎データ
の取得、物理的及び生物的実験的検証を行い、マルチイオンを用いた骨軟部腫瘍に対する臨床試験が倫理委員会で承認された。
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