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(1)参考資料 (42 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20230529/zaiseia20230529.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史的転機における財政(5/29)《財務省》
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第二次世界大戦後の日本(ハイパーインフレーション)

資料Ⅱ-3-3

○ 第二次世界大戦時の巨額の軍事費調達のために多額の国債が発行された結果、終戦直前には債務残高対GNP比が200%程
度にまで増大。このことや、戦争により生産設備が破壊され供給力が大幅に低下したことなどから、通貨量と経済活動水準の間に不均
衡が生じたことで、終戦直後にインフレーションが発生。
○ 政府は、「預金封鎖」・「新円切替」を柱とする金融危機対策を講じるとともに、「財産税」・「戦時補償特別税」を実施したが、戦後
の復興関連融資もあり、その後もしばらくはインフレーションが続いた。
○ ハイパーインフレーションにより、債務残高対GNP比は大幅に低下したが、同時に国民の資産も犠牲になった。
<国の債務残高対GNP比と東京小売物価指数>
(1930~1950年)
(1930年=100)

(%)
250

24,051
(1930年の240倍)

25000

204 %
200

20000

債務残高対GNP比(左軸)
150

15000

100

10000

50

東京小売物価指数(右軸)
1930
1931
1932
1933
1934
1935
1936
1937
1938
1939
1940
1941
1942
1943
1944
1945
1946
1947
1948
1949
1950

0

5000

(注1) 政府債務残高は、「国債及び借入金現在高」の年度末の値(「国債統計年報」等による)。
(注2) 1945年度についてはGNPのデータがなく債務残高対GNP比が算出不能。

100
0

<預金封鎖・新円切替>(昭和21年)
 全金融機関の預貯金を封鎖し、引出しを原則的に禁止。生活費
や事業資金について一定額のみ引出しを承認。
 日銀券を「旧券」として強制通用力を喪失させ、流通中の旧券を預
貯金等に受け入れ、既存の預金とともに封鎖。「新券」を発行し、新
円による預金引出しを認める。
<財産税・戦時補償特別税>(昭和21年)
 「財産税」:通常生活に必要な家具等を除く個人資産(預貯金、
株式等の金融資産及び宅地、家屋等の不動産)に対して、一回
限りの特別課税。
 「戦時補償特別税」:戦争遂行のために調達した物品等の軍や政
府に対する戦時補償請求権に対して100%課税を行うことで、戦
時補償の支払いを打ち切り。
(参考)財産税及び戦時補償特別税による収入は5年間累計で約487億円
(昭和21年時点の一般会計税収約264億円、個人及び法人企業の金融資産は約
3,806億円)。