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(1)参考資料 (27 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20230529/zaiseia20230529.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史的転機における財政(5/29)《財務省》
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成果志向の財政支出の必要性

資料Ⅱ-1-17

○ 昨年秋の当審議会の建議でも確認しているとおり、「ワイズ・スペンディング」という言葉の下、単に特定分野の支出が拡大することとな
らないようにする必要。「アンワイズ」な支出を特定して見直すこととセットであるべき。
○ 「規模ありき」ではなく、成果志向の支出を徹底し、成果を検証していくべき。
令和五年度予算の編成等に関する建議(令和4年11月 財政制度等審議会) (抜粋)
 日本の財政支出対GDP比はOECD諸国の平均を大きく上回るペースで増加してきており、結果として財政赤字が継続し、
1990年代初頭は200兆円台であった債務残高は1,000兆円を超えるに至っている。それにも関わらず、名目GDPはほぼ
横ばいのままである。経済低迷と財政悪化が同時に進行していたということにほかならない。名目政府支出の乗数効果も、
趨勢(すうせい)的に低下してきている。少なくとも、この間の拡張的な財政運営は、持続的な成⾧にはつながっていない。
 こうした経緯から見ても、単に財政支出を拡大することで経済成⾧を図ろうとしても、結果は望み難い。限られた財政資源
を最適な形で配分するため、政策の優先順位付けとスクラップ・アンド・ビルドを通じて、真に効果的な施策への絞込みを行
うなど、メリハリのついた予算を作成し、成果を挙げられる支出に重点化していく必要がある。
 「ワイズ・スペンディング」とは、財政支出の中身を精査して、より付加価値を生み出すような支出に重点化していくことで
あり、「アンワイズ」な支出を特定して見直すこととセットでなければならないことも、改めて認識する必要がある。一方的
に、特定分野の支出を「ワイズ」だとする議論は、単なる歳出拡大論と変わらない。このように、「ワイズ・スペンディング」とい
う言葉が、単に財政支出の規模を膨らませるための方便として使われかねないことには、留意が必要である。
 大事なことは、歳出の中身を見直し、成果を出せるものとしていくことである。「規模ありき」ではなく、「アウトカム・オリエン
テッド・スペンディング(成果志向の支出)」を徹底し、成果を検証していくべきである。