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【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書年次報告書2021(たたき台) (112 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23261.html
出典情報 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第9回  1/17)《厚生労働省》
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③ 体制
保健所は届出の内容を確認の上、NESID に入力登録し、引き続き、地方感染症情報センター、国立感染症研
究所感染症疫学センター(中央感染症情報センター)等で情報の確認・追加情報収集・解析が行われ、感染症
法に基づき収集した患者の発生状況(報告数、推移等)を中心に、感染症発生動向調査週報(Infectious Diseases
Weekly Report:IDWR)等を用いて、国民に還元されている。2017 年 3 月の厚生労働省健康局結核感染症課
長通知により、CRE 感染症などの届出があった場合には、その薬剤耐性菌について地方衛生研究所等で試験検
査を実施することとなった。以後、感染症発生動向調査の枠組みで、CRE 感染症の届出症例より分離された株
については主要なカルバペネマーゼ遺伝子の検出状況が収集・解析されており、病原微生物検出情報(Infectiou
Agents Surveillance Report: IASR)等で公表されている。

④ 今後の展望
感染症発生動向調査事業における薬剤耐性菌感染症の届出は、感染症法の下で、定められた症例定義に基づ
いて届け出られていることから、一定の質が担保されていると考えられる。全数把握対象疾患は、過小評価が
あることは想定されるが、患者発生動向の全体像が把握可能である。また、患者発生動向に異常が認められる
場合に、保健所等による医療機関に対して、調査や指導等の介入の契機となりうるなどの点でも有用性がある
と考えられる。基幹定点医療機関からの届出対象疾患については、1999 年のシステム開始以来の傾向をとら
えることができることから、対象疾病の発生動向を中長期的な動向を監視する上で有用であると考えられる。
また、2017 年より CRE を中心に病原体サーベイランスが開始されており、今後 VRE や MDRA についても同
様に耐性遺伝子の情報の収集・解析され薬剤耐性菌対策に有用な情報が集積・活用されることが期待される。

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