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○個別事項(その9)について-3 (39 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00127.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第504回  12/10)《厚生労働省》
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知的障がいのあるてんかん患者について
○ 厚生労働科学研究によれば、知的障がい通所施設においては、本邦においてもてんかんの患者が多いこと
が明らかとなり、何らかの介入が必要と思われる症例が一定数いた。
○ 知的障がい者のてんかんに対する診断、治療は容易ではなく、てんかん診療拠点施設との診療連携が求
められている。
厚生労働科学研究費補助金(障害者政策総合研究事業)分担研究報告書
てんかんの地域診療連携体制推進のためのてんかん診療拠点病院運用ガイドラインに関する研究
【研究の背景と結果】

太組分担班:ポリファーマシーと障害児入所施設(対象に成人を含む)

・ 自身の主訴を伝えることが難しい知的障がい者のてんかん医療に着目して、知的障がい児入所施設(1施設)を調査対
象とした調査を行ったところ、「てんかん」の病名がつけられ、抗てんかん薬投与をされていた患者は23%であった。
・ 少なくとも17%程度が真のてんかんであると考えられた。
・ 聞き取り調査対象の15名中、薬剤調整など何らかの介入が必要と思われる例は10例であった。(非てんかんと思われ
るものが2例、明らかな発作コントロール不良は2例(3剤以上服用)、診断が適切か不明のものが2例、ベンゾジアゼピン系
薬剤使用が2例、薬剤減量の検討できるものが2例)

【結果を踏まえた考察】
・ てんかんの有病率は 0.8%程度である。知的障がい通所施設に通所するてんかん患者が多い(諸外国の資料でも同様)
・ 知的障がい者のてんかん診断は容易ではない
・ パイロット調査でも、ベンゾジアゼピン単剤による長期処方事例がみられた。ベンゾジアゼピン長期服薬には身体依存や
急性離脱症状などの問題がある。
・ 患者の投薬調整は容易ではなく手間もかかる
・ 利用者が、適切なてんかん診療の恩恵を享受し、最新てんかん診療と結びつけられるために、障がい児入所施設(対象
に成人を含む)とてんかん診療拠点施設との診療連携が構築されることが望ましい(障がい児入所施設は福祉型 260施設
(児童入所数 5,444 名・18 歳以上入所数 1,500名)・医療型 268 施設(児童入所数 3,283名・18歳以上 18,141名)である(労
働省社会・援護局 障害保健福祉部 障害福祉課 障害児・発達障害者支援室調べ。平成 31年3月26日時点))。
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