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○個別事項(その9)について-3 (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00127.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第504回  12/10)《厚生労働省》
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高度難聴の患者に対する指導管理等
○ 高度難聴の患者に対する指導管理には、人工内耳手術についての説明だけでなく、生活指導や生活環境の整備が
含まれる。
○ 認知症患者に対して難聴に係る指導を行うことにより、抑うつ症状や精神神経症状が改善するとの結果がある。また
他、難聴は認知症の危険因子のひとつであると指摘されている。
高度難聴の患者に対する指導管理の内容の例
1)純音聴力検査の実施後、語音聴力検査の必要性について説明
2)語音聴力検査の結果説明と聴覚補聴の必要性について説明
3)人工内耳手術が必要となる病態ならびに人工内耳手術についての説明
4)人工内耳装用下の聴覚リハビリテーションについての説明
5)補聴器や人工内耳を装用する患者の日常生活における生活指導、生活環境の整備
6)高度難聴患者の認知症予防や生活環境についての説明
7)WiFiやBluetooth等のデジタル補聴システム、聴覚支援システムについての説明
8)補聴器装用下の聴覚リハビリテーションについての説明
9)高齢患者については、聴覚自己測定アプリ等についての情報提供
提供:近畿大学医学部土井勝美教授

難聴と認知症


認知症で、重度の抑うつ症状や精神神経症状がある人に対して、訓練を受けた介入者が、外来において聴覚スクリーニ
ング、コミュニケーションの方法、聴覚補助機とその使い方について2時間指導を行ったところ、介入の1か月間後には、
介護負担度は変わらなかったものの、抑うつ症状や精神神経症状には改善が認められた。
出典:Sara K.Mamo et al. Hearing Care Intervention for Persons with Dementia: A Pilot Study. Ame J Geriatr Psychiat. 25;91-101,2017.




6451人を対象とした横断研究において、聴覚が10dB悪化する毎に認知機能が低下し、25dB以上になると顕著に認知機
能が低くなるとの結果が出ている。
65歳以上の3777人を対象とした25年間の前向き研究においては、聴力に問題があると自覚している者のうち、補聴器を
使用していない者にのみ認知症の発症率の増加が見られた。
出典:Gill Livingston et al. Dementia Prevention, intervention, and care: 2020 report of the Lancet Commission. Lancet 2020; 396:413-46

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