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資料1-2-5診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (80 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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78 下垂体前葉機能低下症
以下の A から E に示す各ホルモンの分泌低下症のいずれかの診断基準を満たす「Definite」を対象とする。
A.ゴナドトロピン分泌低下症
1.主要項目
(1)主症候
①二次性徴の欠如(男子 15 歳以上、女子 1314 歳以上)又または二次性徴の進行停止
②月経異常(無月経、無排卵周期症、又は稀発月経など)
③性欲低下、勃起障害、不妊
④陰毛・腋毛の脱落、性器萎縮、乳房萎縮
⑤小陰茎、停留精巣、尿道下裂、無嗅症(Kallmann 症候群)を伴うことがある。
(2)検査所見
①血中ゴナドトロピン(LH、FSH)は高値ではない。
②ゴナドトロピン分泌刺激検査(LH-RH test, clomiphene, estrogen 投与など LHRH、クロミフェン、又はエ
ストロゲン負荷)に対して血中ゴナドトロピンは低低反応ないし無反応。ただし、視床下部性ゴナドトロ
ピン分泌低下症の場合は、GnRH(LHRH)の1回又は連続投与で正常反応を示すことがある(注 1)。
③血中、尿中性ステロイド(estrogen、progesterone、testosterone などステロイドホルモン(エストロゲン
又はテストステロン)の低値。
④ゴナドトロピン負荷に対して性ホルモン分泌増加反応がある。
2.参考所見
小陰茎、停留精巣、尿道下裂、類宦官体型、無嗅症(Kallmann 症候群)、頭蓋内器質性疾患の合併ない
し既往歴、治療歴又は分娩時の大量出血の既往がある場合がある。また、Kallmann 症候群では MRI に
て嗅球無形成又は低形成を認めることが多い。ゴナドトロピン負荷に対して性ホルモン分泌増加反応を
認めることが多いが、先天性では反応が低下することもある。
3.除外規定
ゴナドトロピン分泌を低下させる薬剤投与や、高度肥満・神経性食思不振症神経性やせ症を除く。
34.診断基準のカテゴリー
Definite:(1)
1.1の1項目(1)の 1 項目以上とを満たし、1の(2)の全項目全てを満たし、3の除外規定を満たすもの。
2.Kallmann 症候群の基準を満たすもの(注 2)。
(注 1)視床下部性ゴナドトロピン分泌低下症の場合は、LHRH の連続投与後に正常反応を示すことがある。
(注 2)Kallmann 症候群ではゴナドトロピン分泌低下症に加えて、2.参考所見の身体所見、及び原因遺伝子の
変異を認めることがある。

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