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資料1-2-5診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (52 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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73 下垂体性TSH分泌亢進症
<診断基準>
Definite、Probable を対象とする。
1.主要項目
(1)主要症候
①甲状腺中毒症状(動悸、頻脈、発汗増加、体重減少)を認める(注 1)。
②びまん性甲状腺腫大を認める。
③下垂体腫瘍の腫大下垂体腺腫による症状(頭痛、・視野障害)を認める。
(2)検査所見
①血中甲状腺ホルモン(遊離 T4)が高値にもかかわらず、血中 TSH は用いた検査キットにおける健常者
の年齢・性別基準値と比して正常値 ~高値を示す軽度高値を示す(Syndrome of Inappropriate
Secretion of TSH ; SITSH)。
②画像診断(MRI 又は CT)で下垂体腫瘍下垂体腺腫を認める。
③摘出した下垂体腫瘍下垂体腺腫組織の免疫組織学的検索により TSHβないしは TSH 染色性を認め
る。
2.参考事項
(1)αサブユニット/TSH モル比>1.0(注1)
(2(1)TRH 試験により血中 TSH は無~低反応を示す(頂値の TSH は前値の2倍 2 倍以下となる。)例が
多い(注 2)。
(32)他の下垂体ホルモンの分泌異常を伴い、それぞれの過剰ホルモンによる症候を示すことがある。
(注1)閉経後3)腫瘍圧排による他の下垂体ホルモンの分泌低下症候を呈することがある。
(4)稀であるが異所性 TSH 産生腫瘍がある。
(5)見かけ上の SITSH として、家族性異常アルブミン性高サイロキシン血症、抗 T4 抗体や妊娠中は除く
(ゴナドトロピン抗 T3 抗体による甲状腺ホルモンの高値のため。)、抗マウス IgG 抗体などの異種抗体
による甲状腺ホルモンや TSH の高値があり、注意が必要である。また、アミオダロンなどヨウ素を含有
する薬剤で甲状腺ホルモンが高値でも TSH が測定されることがある。
3.鑑別診断
下垂体腫瘍を認めない時は甲状腺ホルモン不応症と(甲状腺ホルモン受容体β の鑑別を必要とする。遺
伝子診断が役立つ。)

4.診断基準のカテゴリー
Definite:1の(1)の1項目うち 1 項目以上を満たし、かつ1の(2)①から③の全ての項目を満たす満たし、3
の鑑別疾患を除外したもの
Probable:1の(1)の1項目うち 1 項目以上を満たし、かつ1の(2)の①、及び②を満たす満たし、3の鑑別
疾患を除外したもの

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