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○入院(その3)について-2-2 (116 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00119.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第496回  11/12)《厚生労働省》
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周術期の患者の病態の変化について
○ 術後の病態は4つの相に分けることができ、それぞれで大きく異なるため、各相に対応した栄養管理が
必要になる 。
第1相(Injury Phase):術後の2~4日間
・筋たんぱく質の崩壊が著明に進み、エネルギー源としては内因性の栄養が利用される。
・消費エネルギー量すべてを栄養として投与するのではなく、やや少なめの栄養投与を行う。

第2相(Turning Point):術後3~7日に開始し1~2日間持続
・筋たんぱく質の崩壊が低下し、適切なエネルギー投与でたんぱく質合成が高まる。
・内因性のエネルギー産生は低下するが持続している。
・エネルギー・たんぱく質の投与量を増やし、目標投与量を目指す。

第3相(Muscle Strength):第2相の1~2日後から2~5週間持続
・たんぱく質合成が亢進し、骨格筋が増加する。
・必要なエネルギー・たんぱく質を不足なく投与する。

第4相(Fat Gain):数カ月持続
・体脂肪量が回復する。
・必要なエネルギー・たんぱく質を不足なく投与する。
術後の重篤な合併症発生・手術の侵襲度・患者の併存疾患によって、各相の進展は大きく変化するため毎日刻々と
変化する病態の観察が必要である。
また、第1相が遷延する場合、栄養投与量の不足状態が続くと重篤な栄養不良を引き起こす。特に病態をきめ細かく
観察し、第2相、第3相で行うべき栄養管理開始を検討する。
出典:FD. Moore: Metabolic Care of the Surgical Patient. W.B. Saunders, Philadelphia, 1959

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