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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (16 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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3)直近3か月の兼業・副業先での平均的な労働時間
兼業・副業先での週当たりの労働時間(宿日直許可を得ている医療機関での宿日直時間は含
まない)は、週5時間~10時間未満が最も多く、552人(56.3%)であり、次いで週10時間~15
時間未満の169人(17.2%)となっている。週10時間以上の割合は若手医師が高くなっている。
また、宿日直許可を得ている兼業・副業先での平均的な週当たり宿直回数は、「週1回」が最も
多く247人(25.3%)、「週4回以上」も11人(1.1%)見られる。
日直回数は「月1回」が140人(14.3%)となっている。
宿直、日直ともに週2回以上の割合は若手医師が高くなっている。

3.医師の働き方改革の影響について
1)働き方改革による「教育」への影響
医師の働き方改革により労働時間が短縮されることによる「教育」への影響を尋ねたところ、影
響が「ある」は302人(30.9%)、「ややある」は 286 人(29.2%)で、60%がその影響を懸念し
ている。
これに関する自由意見としては、
〇 教育に費やす時間は、医学生や研修医、専攻医等と直接接する時間(診療や講義等)のみ
ならず、その準備(講義資料・試験問題作成や論文・発表指導等)に費やす時間も相当ある。
教育というのは、一般業務と異なり、効率を求めたり、要領のよさでこなしたりする仕事では
ないと考えている。したがって、教育という仕事にも働き方改革を適用することは問題だと
感じる。
〇 研修医の修了要件には、厚労省の研修ガイドラインにも指定されている CPC、医療安全
カンファレンス、Team STEPPS コース、感染対策研修、子供虐待対応講習会等数多くの
参加必須項目があり、その他にも病院独自の年 3 回のシミュレーション研修、年 10 回の研
修医セミナー等が実施されている。これらの開催は自己学習時間とは、ならないため今後実
施時間、回数等の制限の検討が余儀なくされることが予想される。また、研修医に限らず、
医療安全、感染対策等の講習の受講は病院職員の必須項目であり、これらの開催について
も影響を受ける。
○ シミュレータ・機器(更新及び増設)、付随する消耗品、研修スペースともに需要に対して供
給が追いついていない。結果として十分な教育、研究が行えているとは言えず、また、特に
研修スペースの不足は時間外労働の原因の一つともなっている。
等が記載されている。
2)働き方改革による「研究」への影響
医師の働き方改革により労働時間が短縮されることによる「研究」への影響を尋ねたところ、影
響が「ある」は 371 人(38.0%)、「ややある」は 231 人(23.6%)で、61.6%がその影響を懸念

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