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■ 大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書 (101 ページ)

公開元URL https://ajmc.jp/news/2023/04/17/5048/
出典情報 全国医学部長病院長会議 記者会見(4/17)《全国医学部長病院長会議》
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琉球大学 臨床研究教育管理センター センター長 植田 真一郎 教授
ヒアリング内容(1/7)
プロフィール
植田 真一郎 教授


所属
琉球大学医学(系)研究科(研究
院) 教授







所属学会・資格等
日本臨床薬理学会
日本高血圧学会
日本循環器学会
日本循環器腫瘍学会(評議員)日本内
科学会
日本臨床薬理学会 専門医、
日本内科学会総合内科専門医
日本高血圧学会専門医





■ 分散型臨床試験(RDCT)で患者負担を削減。
• 今までは病院を中心にして臨床試験患者を集める形態だったが、遠
隔で患者中心に臨床試験を行うのが分散型臨床試験(RDCT)であり、
分散型臨床試験は患者が診察に通院する必要がないために、患者
の対応時間や負担を減らす事ができる。
• 副次的に医師の負担を減らすことができる可能性はあるが、ICT化の
対応をすることで、IT環境準備(デバイスやシステム準備)の負担が
生まれる事は忘れてはいけない。
• 通常の臨床試験でしかできないことがあることが前提だが、コロナ禍
のような有事にホテル療養や自宅療養の患者に対し、スピード感を
持ち科学的なアプローチが必要であればRDCTは相性が良い。
■ RDCTは患者の負担が減るので患者が治験に参加しやすい。

植田 真一郎 教授

• RDCTは患者の負担が減るために患者が治験に参加しやすくなる。
来院に依存せず新しい技術を使い質を担保しながらデータ収集が可
能であり、簡潔なプロトコル、簡潔なオペレーションを構築することで、
エラーをなくしクオリティーの高い治験が可能と考える。

琉球大学 臨床研究教育管理センター センター長 植田 真一郎 教授
ヒアリング内容(2/7)

■ はっきりとアウトカムがわかるものがRDCTとの相性が良い。
• 採血の値を見ることで安心感はあるが、除外基準としては採血を必要とせず地理的条件(訪
問を必要としない)を必要としないものは相性が良く、適格基準としては病歴やお薬手帳を参
考にし安全性に問題があれば除外する。1ヶ月、2ヶ月に1回必ず来院しなければいけない状
態や、スペシフィックな条件患者の場合はRDCTは適切ではない。
• イギリスの例で言えば「高血圧薬は朝飲む方が良いのか?それとも夜飲む方が良いのか?」
など医師が日頃疑問に感じている意義の大きなリサーチクエスチョンを解くような、アウトカム
がはっきりとわかりやすいトピックが向いている。
• 新薬などで被験者にとってリスクが高い、副作用のリスクがわからないと想定されるものは通
常の治験が望ましい。
• 患者の安全とデータの信頼性に関係ないものは削り、そのトレードオフとしてよりシンプルに
スピード感をもって科学的に対応できるのがRDCT。

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