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参考資料3-2 (93 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》
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参考資料
用語の解説


薬剤耐性: Antimicrobial Resistance (AMR)
微生物(細菌、真菌、ウイルス、寄生虫)による感染症に対し、抗微生物剤が無効になる、又は、製剤
による効果が減弱する事象を指す。



薬剤耐性微生物: Antimicrobial-resistant organisms (AROs)
薬剤耐性を示す微生物(細菌、真菌、ウイルス、寄生虫)を指す。薬剤耐性を示す細菌を特に薬剤耐
性菌と呼ぶ。



薬剤耐性遺伝子: Antimicrobial-resistant genes (ARGs)
薬剤耐性微生物において、薬剤耐性を惹起する染色体上又はプラスミド(核外環状 DNA)上の遺伝
子及び遺伝子群を指す。



プラスミド媒介性薬剤耐性遺伝子: Plasmid-mediated ARGs
細菌の核外に存在する環状 DNA(プラスミド)上に存在する薬剤耐性遺伝子を指す。他の細菌との接
合により、薬剤感受性であった細菌に薬剤耐性を伝播することができる。近年問題となっているグラム
陰性桿菌による薬剤耐性の多くが、本遺伝子を持つ。



水平伝播: horizontal transfer
接合によるプラスミドの伝播や、菌体から遊離した DNA 自体が別の菌に入り込むことにより耐性遺伝
子を伝播する形質転換、細菌に感染するウイルス(ファージ)による形質導入等のメカニズムによりもと
もと薬剤感受性であった細菌に薬剤耐性が伝播することを指す。水平伝播は同一の菌種で起こるほ
か、菌種を越えて伝播されることがある。



抗微生物剤: Antimicrobials
ヒト、動物、農業で使用され、病原微生物に対する抗微生物活性を持ち、感染症の治療、予防又は動
物の飼料中の栄養成分の有効利用の目的で利用されている製剤の総称。ヒトで用いられる抗微生物
薬、動物・農業で用いられる抗微生物剤を指す。このうち、ヒトに対する抗微生物薬には、抗菌薬(細
菌に対する抗微生物活性を持つもの。抗生物質及び合成抗菌剤)、抗真菌薬、抗ウイルス薬、抗寄生
虫薬を含む。動物用の抗微生物剤には、動物用抗菌性物質(細菌に対する抗微生物活性を持つもの。
抗生物質及び合成抗菌剤)、抗真菌剤、抗ウイルス剤、抗寄生虫剤を含む。動物用医薬品として動物
の感染症の治療に用いられる動物用抗菌剤及び飼料中の栄養成分の有効利用目的で用いられる抗
菌性飼料添加物を合わせて動物用抗菌性物質と呼ぶ。



選択圧: Selection pressure
抗微生物剤の使用により、該当製剤に対して感受性の微生物を死滅させ、薬剤耐性を持つ微生物の
みが選択的に生き延びるよう圧力をかけることを指す。薬剤耐性には様々なメカニズムが存在するが、
選択圧はその最大の誘導因子の一つである。

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 93