よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料3-2 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2016-2020)に基づく取組により、2020 年の薬剤耐性率につ
いて、大腸菌や肺炎桿菌のカルバペネム耐性率は、世界各国では近年増加が問題となっている一方
で、我が国では 2013 年の水準を維持又は下回っている。また、緑膿菌のカルバペネム耐性率は減少
傾向にあり、数値目標は達成していないものの進捗が認められる。一方で大腸菌のフルオロキノロン
耐性率や黄色ブドウ球菌のメチシリン耐性率は増加傾向が続いており、2021 年はわずかに減少して
いる。髄液検体の肺炎球菌のペニシリン非感受性率は高い水準にある。
ヒト用抗菌薬の販売量に基づいた抗菌薬使用は、2021 年においては、9.77 DID であり、2013 年と
比較して、32.7%減少していた。また、注射用抗菌薬も 2013 年と比較して 1.1%減少していた。経口セフ
ァロスポリン系薬、経口マクロライド系薬、経口フルオロキノロン系薬を含む経口抗菌薬の販売量に基
づく抗菌薬使用は、2013 年と比較して減少したが、いずれも目標値の達成には至っておらず、継続し
た取組が必要である。

表2 ヒトに関するアクションプランの成果指標:特定の耐性菌の分離率(%)*12
2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年

肺炎球菌のペニシリン非感受性率,髄液検体§

2020年(目標値)

47.4

47.0

40.5

36.4

29.1

38.3

32.0

33.3

59.5

3.2

2.5

2.7

2.1

2.1

2.2

2.2

3.5

3.4

大腸菌のフルオロキノロン耐性率

35.5

36.1

38.0

39.3

40.1

40.9

41.4

41.5

40.4

25%以下

黄色ブドウ球菌のメチシリン耐性率

51.1

49.1

48.5

47.7

47.7

47.5

47.7

47.5

46.0

20%以下

緑膿菌のカルバペネム耐性率(イミペネム)

17.1

19.9

18.8

17.9

16.9

16.2

16.2

15.9

15.8

10%以下

緑膿菌のカルバペネム耐性率(メロペネム)

10.7

14.4

13.1

12.3

11.4

10.9

10.6

10.5

10.3

10%以下

大腸菌のカルバペネム耐性率(イミペネム)

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1 0.2%以下(同水準)



大腸菌のカルバペネム耐性率(メロペネム)

0.1

0.2

0.2

0.2

0.1

0.1

0.1

0.1

0.1 0.2%以下(同水準)



肺炎桿菌のカルバペネム耐性率(イミペネム)

0.3

0.3

0.3

0.2

0.2

0.3

0.2

0.2

0.2 0.2%以下(同水準)



肺炎桿菌のカルバペネム耐性率(メロペネム)

0.6

0.6

0.6

0.5

0.4

0.5

0.4

0.4

0.4 0.2%以下(同水準)



肺炎球菌のペニシリン非感受性率,髄液検体以外§

15%以下

薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書(NOAR)2021 より引用
*JANIS データより作成。2013 年からは2年おきにデータを掲載、2017 年以降は毎年のデータを掲載
§2014 年の肺炎球菌のペニシリン非感受性率は、CLSI 2007 の基準に沿ってペニシリンの MIC が 0.125µg/ml 以上を耐性としている。
しかし、2008 年に CLSI が基準を変更し、髄液検体と髄液以外の検体とで基準が分けられたことに伴い JANIS でも 2015 年以降髄液
検体と髄液以外の検体とで集計を分けて掲載している。
¶2014 年の大腸菌と肺炎桿菌のカルバペネム耐性率は 0.1%と 0.2%であり、2020 年の耐性率を同水準に維持する。

表3 ヒトに関するアクションプランの成果指標:抗菌薬使用(DID)(販売量による検討)12
2013年13
全抗菌薬

2021年

2013年との比較

2020年(目標値)

14.52

9.77

32.7%減

33% 減

経口セファロスポリン系薬

3.91

2.11

46.1%減

50% 減

経口フルオロキノロン系薬

2.83

1.48

43.7%減

50% 減

経口マクロライド系薬

4.83

2.72

47.5%減

50% 減

静注抗菌薬
0.90
0.89
薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書(NOAR)2021 より引用
DID: Defined daily dose per 1,000 inhabitants per day 人口 1,000 人当たりの1日使用量。

1.1%減

20% 減

12

薬剤耐性ワンヘルス動向調査年次報告書(NOAR)2021
Muraki Y, et al.“Japanese antimicrobial consumption surveillance: first report on oral and parenteral antimicrobial
consumption in Japan (2009–2013)” J Glob Antimicrob Resist. 2016 Aug 6;7:19-23
13

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 14