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参考資料3-2 (45 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32513.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第74回 4/12)《厚生労働省》
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戦略 2.5 ヒト、動物、食品、環境等に関する統合的

なワンヘルス動向調査の実施
背景


薬剤耐性(AMR)の伝播経路を断ち切るためには、どの種類の薬剤耐性(AMR)がどの経路によ
り、どの程度広がっているのか、という薬剤耐性(AMR)の生態系を正確に把握する必要がある。



現在、我が国では、ヒトについては「院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)」、動物について
は「動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)」という2つの動向調査・監視体制がそれぞれ存在
し、連携が図られている。食品に関しては、多剤耐性腸内細菌科菌及びバンコマイシン耐性腸球
菌(VRE)の調査研究を行っているほか、地方衛生研究所で収集する食品由来細菌の薬剤耐性
(AMR)データを収集し、「院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)」や「動物由来薬剤耐性菌モ
ニタリング(JVARM)」とデータを統合して定期的に確認している。



また、我が国の動向調査では、ワンヘルスに関わる薬剤耐性(AMR)、入院・外来部門における
抗微生物薬使用量(AMU)、感染症及び予防接種に関する情報を集約し、各地域における薬剤
耐性(AMR)対策への活用を目的とした「薬剤耐性(AMR)ワンヘルスプラットフォーム」を AMR 臨
床リファレンスセンター(AMRCRC)において運営し、ヒト分野のみならず家畜、養殖水産動物及び
愛玩動物の薬剤耐性(AMR)に関するデータの利用を促進している。



さらに、我が国におけるヒトや動物に対する抗微生物剤の使用量(AMU)や微生物の薬剤耐性
率等の状況等を検討するため、「薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会」を設置し、ヒト、動物、食
品及び環境分野の有識者による議論を行い、国内の各分野における薬剤耐性(AMR)及び抗微
生物薬使用量(AMU)の現状及び動向把握について評価することを目的に、毎年、「薬剤耐性ワ
ンヘルス動向調査年次報告書(NAOR)」を作成している。

方針


「院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)」、「動物由来薬剤耐性菌モニタリング(JVARM)」等
の複数の動向調査・監視を統合した、ヒト、動物等の垣根を越えた世界規模での取組による動向
調査体制(ワンヘルス動向調査体制)を確立するため、国立感染症研究所、動物医薬品検査所及
び国立国際医療研究センター等に構築したネットワークにおいて、情報を集約・共有する。また、
「薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会」において、各動向調査・監視の情報を連携させ、国際比
較等も行いながら、薬剤耐性(AMR)の推移や対策等について定期的に分析・評価を行う。また、
評価結果を公表し、「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027)」の見直しに活用する。



食品中における薬剤耐性微生物(ARO)の動向調査・監視体制の確立に向けた調査研究を実
施する。



水圏、土壌環境及び野生動物中における薬剤耐性微生物(ARO)、抗微生物剤残留濃度等に
関する動向調査・監視に関する調査研究を実施する。

薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン(2023-2027) | 45